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2026年7月31日

熊本地震 被災者の命脅かす猛暑

学校体育館 低い空調設置率
避難所として開設できず

写真

(写真)体育館に避難する人たち=30日、熊本県八代市

 最大震度7の揺れを観測した熊本県氷川町では30日、35度を超える猛烈な暑さが被災者を襲いました。町内の広い範囲で停電が発生し、ほぼ全域で断水が続いています。高圧発電機車が配備された町役場では、エアコンがきいたロビーで高齢の被災者が休憩していました。

 同町総務課の担当者によると、29日に町内3カ所の避難所を開設。電源を確保し、エアコンを稼働させています。停電のため、空調設備が使えずに開設が困難な指定避難所や指定緊急避難所は8カ所あります。冷房がきかない自宅や公民館で過ごす被災者は、窓を全開にして暑さをしのいでいました。

 自宅の片づけをしていたAさん(64)は、地震が起きた日から車中泊を続けています。築60年を超えた自宅は地震で大きく傾き、家具などが倒れて足の踏み場もない状態です。

 地震の影響で休業中のガソリンスタンドも多く、Aさんは「車中泊をしながらもガソリンの残量が気になり、エアコンをつけたり切ったりしている」と話します。夜も気温が高く、熱中症が心配です。車の座席を倒しても足を伸ばせず、夜中の余震で何度も目が覚めるといいます。

 Aさんは「地震で逃げ出した2匹の飼いネコを捜しています。しばらくは避難所か宇城市内の職場で寝泊まりすることを考えている」と語ります。

 熊本地震で、震度6強以上を観測した7自治体のうち、避難所指定の小中学校体育館の冷房設置がゼロの自治体が4自治体に上ることがわかりました。文部科学省調査(2024年9月1日時点)に、本紙独自調査を加えたもので、明らかになりました。猛暑のなか命にかかわる問題です。

 体育館へのエアコンが未設置の氷川町では、小中学校3カ所を避難所として開設。冷房を設置している教室に被災者を案内しています。熊本市も同様の対応です。文科省は29日、冷房が設置された教室を避難所に活用するよう全国の教育委員会などに通知しました。

 同じく未設置の美里町や益城町では、避難所指定の小中学校を避難所として開設していません。

 26年度中に全小中学校の体育館に冷房を完備する予定だった宇城市では稼働直前だった1校のみを避難所として開設。高圧発電機車を活用して冷房を使っています。担当者は「もう少し早ければ」と悔しがります。

 八代市は24年度からエアコンを順次設置しています。宇土市は26年度中に4割の小中学校体育館に冷房が設置される予定です。今回、小中学校の避難所は開設していません。

 国は25年度の補正予算で避難所指定の小中学校体育館のエアコン設置の補助率を2分の1に上げましたが、今回の地震対応には間に合いませんでした。