自民党のインテリジェンス戦略本部(本部長・小林鷹之政調会長)は28日、政府のインテリジェンス(情報活動)機能強化に向け、通信傍受を「安全保障」目的に拡大する「対外情報収集法」の新設を求める提言を取りまとめました。
日本では現在、裁判所の令状を必要とする犯罪捜査目的の「司法傍受」が認められていますが、提言は、令状を必要としない「行政傍受」の導入を要請。「通信の秘密」を保障する憲法21条を蹂躙(じゅうりん)するものです。犯罪捜査とは異なり、「安全保障上」の必要性は具体的に明らかにされないため、政府の恣意(しい)的判断で、通信傍受を無制限に拡大される恐れがあります。
自民党は近く、政府に提言を提出。政府は近く、有識者会議を立ち上げ、検討を開始します。
また、提言は「防諜(ぼうちょう)体制の強化」として、刑事罰を含む「外国干渉防止法」の整備をあげ、外国情報機関の活動支援、金銭等の受け取り、政治・社会への干渉行為、安全保障上重要な国家情報や営業秘密の取得・漏えいなどを対象にするとしています。
提言は、2027年度末までに「対外情報庁」設置に必要な法的措置を検討するよう要求しました。対外情報庁は、米国の中央情報局(CIA)などをモデルに、スパイ活動を含む対外情報活動を行うとみられます。

