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2026年7月29日

イチからわかる憲法9条

第5部 日本と人類の未来(2)軍拡と破滅
平和は「豊かさ」の土台

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(写真)武器輸出を全面解禁する閣議決定に抗議する人たち=4月21日、首相官邸前

 ウクライナ戦争、イラン戦争は多くの人々の命を奪い、各国の経済に深刻な影響を与えています。平和こそが国民の豊かさの土台であることは明らかです。

 日本は天然資源に恵まれている国ではありません。戦前は、武力によって他国の領土・資源を強奪することで「列強」の仲間入りをしましたが、日本の対外膨張政策は最終的には自国の破滅につながりました。戦後は、米国主導の経済秩序に組み込まれ、食料・エネルギー主権を奪われる一方、憲法9条に基づく「平和国家」の看板を掲げ、戦前とは異なる国家となったことをアピールし、資源の輸入と工業製品の輸出で経済を成長させてきました。

 さらに戦後の日本は、違憲の自衛隊を抱え、右肩上がりの軍拡を進めながらも、国内総生産(GDP)比で他国より相対的に軍事費を抑えることで国民生活に一定の予算を振り向けることができました。その背景には、教育、社会保障など各分野での国民のたたかいがありました。

 ところが高市早苗政権は、これまでの日本のあり方を根本的に変えようとしています。

 高市首相は「防衛と経済の好循環」などといい、軍事を「成長戦略」の柱に位置づけました。大量の武器を自衛隊に配備するとともに、他国への武器輸出も推進しようというのです。軍事を「経済成長の力」と位置づけることで、軍事費に巨額の予算を振り向けることを「合理化」する異常な経済政策です。

 しかし、破壊・殺傷のために用いる武器は、国民生活を豊かにする一般的な消費財や生産設備とは質的に異なります。しかも、武器で“稼ぐ”には、戦争と軍事的緊張が絶えず必要となります。その財源を確保するため、教育、社会保障などの予算を削減し、軍拡大増税を強行せざるをえなくなります。

 「中国脅威」論が軍拡の口実として使われますが、中国は日本にとって最大の貿易相手国です。軍事的緊張の高まりは日中両国にとって経済的打撃となり、破滅への道です。憲法9条を持つ日本を「戦争待望国家」に堕落させることなど絶対に許されません。