夏休み、家族で戦争と平和について考える計画はいかがですか。戦後81年がたち、戦争の実相を語れる体験者が数少なくなるなか、各地に残る戦争遺跡をめぐるのもお勧めです▼今月はじめ、「侵略戦争と植民地支配という加害責任を追体験できる」との呼びかけに誘われ、岡山県倉敷市の水島地区にある「亀島山地下工場」の見学会に参加しました▼旧日本海軍の主力攻撃機・一式陸上攻撃機を製造していた三菱重工業水島航空機製作所の疎開工場跡です。米軍の空襲を逃れ、1944年末から45年の敗戦まで、軍の監視下、朝鮮半島からの労働者らによって掘り続けられました。攻撃機は東南アジアの戦場で使われました▼全長約2キロのトンネルに入ると、削岩機とダイナマイトを使って掘削したことがわかるゴツゴツとした壁面が続きます。その奥に、丸くきれいにくり抜かれた洞窟のような場所があります。飛行機の工作機械を稼働させていた場所です▼案内した地下工場を語りつぐ会の吉田弘實会長は、掘削作業という強制労働を告発した朝鮮人の金原哲(キム・ウォンチョル)さんの証言を次のように紹介しました。「夜寝とると憲兵がきて『なんで仕事せんのじゃ』といってぶん殴るじゃ。『寝るな』いうて殴る。話にならん」▼吉田さんは若い世代に呼びかけています。「戦争遺跡の活用は、将来の戦争を防ぐことです。高市政権の軍備拡張路線は、国籍に関係なく、庶民の命と自由が犠牲になります」
2026年7月28日

