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2026年7月26日

日本共産党国会議員団総会での田村委員長のあいさつ

 日本共産党の田村智子委員長が24日夜、特別国会閉会にあたっての党国会議員団総会で行ったあいさつは次の通りです。


 特別国会の閉会にあたり、あいさつを行います。

自民・維新の異常な強権・暴走政治に強く抗議する

 まず冒頭、本日を含む、国会終盤の高市政権と自民・維新の異常な強権・暴走政治に強く抗議するものです。

 この後、参議院本会議では「副首都法案」の採決が強行されようとしています。2度の住民投票で否定された大阪市を廃止する「大阪都構想」を、3度目の住民投票で実現しようという維新の党利党略、よこしまな野望のために、会期を延長し、無理やりな国会運営で何が何でも成立させるというやり方は、断じて許すことはできません。

 高市政権は、この法案のほかに、衆院議員比例定数削減法案、国旗損壊処罰法案、皇室典範改定案を「政権合意」を理由に、ぎりぎりの日程で国会に提出し、憲法上の疑義がある乱暴な内容の法案を、国民の声も聞かず、野党の意見を無視し、次々と採決を強行する暴走をきわめました。

 定数削減法案は、わが党をはじめ全野党の一致結束した道理ある抗議によって今国会成立を断念させましたが、彼らは決して諦めていません。国民の民意を切り捨て、9条改憲をはじめ「戦争国家づくり」を進める「センターピン」だという比例定数削減を、絶対に許すわけにはいきません。きっぱり廃案をめざし、最後までたたかいぬこうではありませんか。

 あわせて指摘したいのは、高市首相自身の国会軽視の姿勢です。2026年度予算の審議で「年度内成立」に固執し、通常国会を冒頭解散した自らの責任を棚上げし、わずか12日間で衆議院の審議を打ち切った。その後も、繰り返し国会への出席を拒み、自らの責任や疑惑にたいする説明責任を果たさない。

 議会制民主主義のイロハもわきまえない、高市政権と自民・維新に、日本の政治のかじ取りを任せるわけにはいかない、このことが、今国会ではっきりと示されたのではないでしょうか。

 議会制民主主義を全くかえりみない姿勢をあからさまに示した高市政権への国民の批判が急速にたかまり、道理をつくし、憲法の立場にしっかりと立って法案の問題点をただす日本共産党に新たな信頼と共感も広がっています。特に、女性天皇を認めず、養子制度まで無理やりつくって男系男子に固執する高市政権に対して、憲法の条文と精神に立って、その問題を明らかにしたわが党の論戦に大きな共感が広がっています。ここにも党綱領の生命力が鮮やかに示されているのではないでしょうか。

 今国会全体通じて、総選挙での議席の後退という困難な条件のもとで、衆参11人の党議員団が団結して高市政権の危険な政治に断固として立ち向かい、「日本共産党ここにあり」という党の存在意義を鮮明に浮き彫りにしています。そして、政治の表層ではやりたい放題にみえる高市政権の行き詰まりがあらわになっています。端的に3点述べます。

米の無法な戦争に反対する共産党の論戦と、トランプ言いなりの高市政権の行き詰まり

 第一は、アメリカの無法な戦争に対して、わが党が国連憲章・国際法の立場での論戦を貫き、このもとで、トランプ政権言いなりの高市政権の行き詰まりが際立っていることです。

 この国会では、米国とイスラエルによるイラン攻撃にどう対応するのかが問われました。私たちは、国連憲章・国際法違反の先制攻撃であり、アメリカに直ちに攻撃の中止を求めるべきだと、高市政権に迫りました。在日米軍基地がイラン攻撃に使用されていることを告発し、戦争への協力・加担をするなと求めました。しかし高市政権は、「法的な判断はしていない」と今に至ってもアメリカを一言も批判せず、在日米軍基地が無法な戦争に使用されていることも黙認しています。

 イラン攻撃直後の日米首脳会談も、「世界に平和と繁栄をもたらすのはドナルドだけだ」と、高市首相がトランプ大統領への文字通りの「抱きつき外交」に終始したことを、わが党は厳しく批判しました。主要政党やメディアがこぞって“トランプ大統領を怒らせなかった”ことをもって高市首相を評価するもとで、国連憲章と国際法の立場を貫いたわが党の活動は、日本の政治史の中にも刻まれる重要なものとなったと思います。

 トランプ政権がイランへの大規模な攻撃を再開したことも重大です。この戦争はあまりにも大きな被害と深刻な影響を世界にもたらしています。戦争終結の第一義的責任は、無法な戦争を開始したアメリカ・トランプ政権にあります。アメリカは直ちに攻撃をやめ、アメリカとイラン双方が停戦の覚書に立ち戻って、外交によって戦争を終結させることを強く求めるものです。

 今、NATO(北大西洋条約機構)加盟国からもイラン戦争への批判の声が上がり、トランプ政権は世界での孤立が深まっています。「私には国際法は必要ない」とまで公言する、アメリカ・トランプ大統領に、日本はまだ付き従うのかが鋭く問われるもと、日米安保条約を廃棄し、対等・平等・友好の新しい日米関係を求める日本共産党の役割がいよいよ求められています。アメリカ言いなりから抜け出し、憲法9条に立脚した、自主的外交ができる日本への改革を高く掲げて奮闘しましょう。

「戦争する国づくり」に立ち向かう共産党--市民の運動を励まし、国民多数派を結集する可能性広げる

 第二に、「戦争する国づくり」に断固として立ち向かう日本共産党が、市民の運動を励まし、国民多数派を結集する可能性を広げる力となっていることです。

 初めて当初予算で9兆円を超えた軍事費、外国の領土を攻撃する長射程ミサイルの配備、殺傷武器の輸出解禁、国民監視の国家情報会議設置など、高市政権は「戦争する国づくり」を加速させてきました。さらに、軍拡予算、防衛増税、経済安保、軍事産業支援の成長戦略、大学政策、教育や地方自治体まで、あらゆる政策を「戦争する国づくり」に動員しようとしています。このことを徹底して追及し、断固として立ち向かっているのが、日本共産党国会議員団です。

 総選挙後、国会前では市民が「戦争反対」「憲法守れ」の集会を何度も行い、デモ行動は全国に広がっています。市民の皆さんのスピーチは「戦争が近づいている」という危機感にあふれ、高市政権にブレずに立ち向かう日本共産党、反戦平和を104年貫いている日本共産党が、絶望せずにたたかう希望となっていることを、私は集会に参加するたびに実感しています。

 私たちの論戦、そして市民の運動は、高市政権の暴走への歯止めとしての力を発揮していることも強調したいと思います。

 日本共産党は、国民が求めていない改憲のための議論ではなく、絶対に戦争を許してはならないという9条の精神に立脚した外交と政治が求められていることを強調してきました。政治の最大の使命は、絶対に戦争を起こさないことです。あらゆる争いごとを、軍事力ではなく、徹底した外交努力によって解決することです。それは、まさに憲法9条がもとめるものであり、いまこそ、この9条の精神を生かすときです。国民の中から「9条守れ」の声が大きく沸き起こっているのも、9条の価値が、いまこそ必要とされているからに他ならないのではないでしょうか。

 9条をはじめ改憲の動きを進めることを許していません。わが党のがんばりと市民の運動の力が現れている。このことにも確信を持とうではありませんか。

暮らし・営業守れの党の論戦--日本経済への希望

 第三に、物価高騰に無策の高市政権の行き詰まりが白日のもとにさらされ、暮らしと営業を守れという日本共産党の論戦が、暮らしと日本経済への希望となっていることです。

 総選挙で、ほぼ全ての政党が公約した消費税減税は、今どうなっているでしょうか。私たちは、富の一極集中に切り込む税制改正によって、消費税を一律5%に引き下げる恒久的減税ができることを、今国会でも繰り返し示して実現を求めました。大企業と超富裕層への公正な税負担、株主最優先への規制によって、消費税減税、大幅賃上げ・労働時間短縮を、大軍拡を止めて社会保障・教育へ回せ――財源を示しているからこそ、実現への展望が見えてきます。

 高市政権は、社会保障国民会議での議論をまとめることもできず、消費税減税の公約は棚上げされようとしています。物価高騰対策として不可欠な賃上げも、最低賃金1500円を2020年代に実現するという前政権の目標を投げ捨て、賃上げの流れに急ブレーキをかけています。

 国民の暮らしはそっちのけで、「強い経済」のスローガンのもと進もうとしている道は、空前の規模の大企業へのバラマキと、「防衛と経済の好循環」=経済の軍事化という「無謀で危険な道」です。この詳細は記念講演で述べましたが、特に、軍需産業を経済成長に位置付け、兵器をたくさんつくって売ることで経済成長を目指す、「戦争待望国家」になって良いのかという訴えに、強い反響がありました。今後の論戦の中で、この危険な道との対決を太く据えていこうではありませんか。

 物価高騰への無策が続き、一方で、社会保障の負担、大学学費の値上げなどが襲いかかり、国民の中に暮らしが良くなる希望が見えない状況が生まれています。このもとで、私たちの論戦が、希望のともしびとなっていることを強調したいと思います。高額療養費の負担増、OTC類似薬の保険はずしが強行されましたが、反対の運動に取り組んだ方が「共産党の皆さんが、患者の声を代弁してくれたことが本当に心強かった。社会保険料の負担を減らすと言いながら、ペットボトル1本分ほどの引き下げにしかならないと暴いてくれたことも、今後の運動の力になる。ありがとうございました」と、議員会館の私の部屋を訪ねて話してくれました。

 高齢者と現役世代を分断する、外国人差別を助長する、こうした潮流と一体となって社会保障改悪が進められるもとで、「タックス・ザ・リッチ」「大軍拡ではなく暮らしへ」と旗を掲げ、切実な要求実現へ国民の連帯を大きく広げようではありませんか。

政治を変えるため、日本共産党を強く大きく

 行き詰まっている高市政権、しかしこの政治を変えるには、日本共産党があまりに小さく、議席も少なすぎる、このことを今国会で私は痛感しています。なんとしても、党を強く大きくして、次の国政選挙で勝利しようではありませんか。その可能性・条件を、要求対話・ストリート対話、マルクスの『資本論』を読むムーブメントを起こそうという二つの挑戦の中で、私たちは切り開いてきました。この挑戦を党づくりに必ず実らせましょう。

 来年1月の第30回党大会で、長年にわたる党勢の後退にピリオドを打ち、必ず前進に転じましょう。そのためには、全党・全支部の立ち上がりがどうしても必要です。国会議員団、事務局の皆さんが、今国会でのわが党が果たしたかけがえのない役割を党内外で語り広げ、党づくりの先頭に立って奮闘することを心から呼びかけ、あいさつといたします。