【ワシントン=洞口昇幸】米連邦議会下院は23日、対イラン軍事作戦をめぐり、連邦議会が承認しない限り米軍を撤収するようトランプ大統領に指示する「戦争権限決議案」を賛成214、反対208の賛成多数で可決しました。与党共和党からも4人の議員が賛成票を投じました。
下院による同様の決議案可決は6月に続いて2度目です。与党内でもトランプ政権が続ける「終わりの見えない戦争」に、不満が高まっていることが改めて鮮明になりました。
決議案は野党民主党で進歩派のジャヤパル議員が提出。同党議員15人、共和党議員1人が共同提案者となりました。
可決を受けてジャヤパル氏は声明を発表し、「トランプ大統領に対して、この戦争を終わらせ、米国内の人々の生活に目を向けるべきだと望む米国民の大多数の大きな勝利となった」と強調。「イランで続けている違法・違憲の戦争を、これ以上許すことはできない」と訴えました。
共和党のマッシー下院議員も採決前にX(旧ツイッター)で、「米兵らが命を落とし、ガソリンや肥料の価格が高騰している。もう戦争を終わらせる時だ」と述べました。
決議は、議会承認を得ていない軍事行動の期限を定めた1973年成立の戦争権限法に基づくもの。上下両院はそれぞれ6月に同様の決議を可決していますが、トランプ氏は決議に従おうとしません。
民主党のミークス下院議員は23日、「政権が何と言おうと、戦争権限決議には拘束力があると考えている。もう裁判所で決着をつけるべきだ」と述べ、議会が政権を相手に訴訟を起こすことを主張。訴訟提起を下院議長に義務付ける決議案を提出しました。

