日本共産党

メニューとじる

すべての記事が読める

赤旗電子版購読お申し込み

2026年7月18日

きょうの潮流

 夏の夜空を華やかに彩る花火。全国で催される大会には疫病退散や平和への思いが込められます▼「花火が嫌いだった」。幼い頃に新潟の長岡空襲にあい、家族を失った体験者が語っていました。爆撃機B29から落とされた焼夷(しょうい)弾が花火のように上空や町を赤く染めていたことを思い出すと▼この時期、空襲体験がよみがえる人たちは各地に。太平洋戦争末期、およそ900人が犠牲になった岐阜空襲。81年の時が流れた今月9日、岐阜市役所で「平和の鐘」を鳴らす式典が催され、体験者が当時をふり返りました。「空は異常に赤く明るかった」▼大都市から地方都市へと拡大し、列島を焼き尽くした米軍の無差別空襲。「米陸軍航空部隊史」によれば、日本本土への初空襲から終戦までの1年2カ月の間に、のべ3万3千余のB29が出撃し、14万7千トンの爆弾を投下したといいます▼国が始めた戦争によって家やくらし、命まで奪われた人びと。しかし膨大な被害の調査はいまだ行われず、民間の犠牲者への救済も拒んでいます。今国会には野党が超党派でまとめた救済法案が提出されましたが、審議入りのめどさえたっていません▼80年余がたっても戦争被害を認めず、救おうともしない高市政権。一方で国民が求めてもいない法案を次々と。「今を逃したら将来に禍根を残してしまう」。そう訴える高齢の被害者や遺族に背を向ける国。いずれ花火のように消えゆくとでも思っているのか。