(写真)発言する木下昌彦教授=14日、参院内閣委
(写真)発言する橋本基弘教授=14日、参院内閣委
参院内閣委員会が14日に行った国旗損壊処罰法案の参考人質疑で、2人の憲法学者が、憲法が保障する表現の自由や、罪刑法定主義に反するとして法案を「違憲」と断じました。
法案は「国旗を大切に思う国民感情を保護する」と称し「人に著しく不快・嫌悪の情を催させる」ことを処罰対象としています。
神戸大大学院の木下昌彦教授は、人の意識や感情に働きかける行為は、表現活動の核心的要素であり、国家・政権批判などの表現のために国旗損壊が行われることはあると指摘。政治的活動としての国旗損壊も処罰対象に含む法案は「政治的言論に対する規制法規としての性質を有する」と批判しました。
何が「不快」かを国家が一義的に決める法案であり、国家が不快を催すとみなすものは抑圧の対象となるとも指摘し、表現の自由を保障する憲法21条1項に違反すると断じました。
中央大法学部の橋本基弘教授は、法案は、犯罪に当たるかの判断は「行為の外形、周囲の状況その他の客観的な事情を総合的に勘案して行う」としているが「判断者次第で認定が変わる」と曖昧さを指摘。憲法31条で保障されているとされ、どんな行為が刑罰対象になるか明確にしなければならない罪刑法定主義と「真っ向から対立する」と批判しました。
「不快」「嫌悪」という感覚だけで処罰すれば「表現を萎縮させ、憲法21条2項が禁止する『検閲』に近い効果を持つ」とも指摘し、違憲であると言わざるを得ないと断じました。

