日本共産党

メニューとじる

すべての記事が読める

赤旗電子版購読お申し込み

2026年7月5日

イチからわかる憲法9条

第2部 安保との攻防(5)沖縄返還
平和求める県民の希望

写真

(写真)旧琉球政府が1971年に日本政府に示した「復帰措置に関する建議書」

 「沖縄が本土復帰をしたいと思ったのは、日本に平和憲法と9条があったから」。1972年の沖縄本土復帰当時からの県民の共通の思いです。

 沖縄戦で甚大な被害を受けた沖縄は、その傷も癒えないまま本土から切り離され、無権利状態に置かれます。過大な基地負担や「銃剣とブルドーザー」と呼ばれた武力による土地収奪、米兵による犯罪も多発し、罪を犯した米兵を沖縄で裁くこともできないなど、人権も自治も踏みにじられました。そのなかで、日本国憲法が掲げる「基本的人権の尊重」や「戦争放棄」の理念は、沖縄の人々に希望を与え、「平和憲法への復帰」が復帰闘争のスローガンになりました。

 復帰直前の71年、琉球政府の屋良朝苗主席(当時)は、日本政府に「復帰措置に関する建議書」を示します。建議書の柱は「反戦平和」「県民本位の沖縄」の希求にあります。沖縄戦と米軍軍政を経験した県民は「世界の絶対平和を希求し、戦争につながる一切のものを否定」すると宣言し、「平和憲法下での基本的人権の尊重」と「核ぬき・本土並み」の実態を伴った「基地のない平和な沖縄への復帰」を実現するよう訴えています。

 基地のない平和で豊かな沖縄をめざす県民の願いは、本土復帰を実現させました。しかし、復帰から50年以上たった今も、普天間基地をはじめ米軍の巨大基地が存在し、さらには自衛隊が増強されるなど日米両国による沖縄への軍事負担はむしろ増加しています。

 玉城デニー知事は今年5月3日の憲法記念日談話で、憲法前文がうたっている平和的生存権に言及し、今なお続く過重な基地負担を解消していくためには、「憲法の理想を達成するためになにをするべきかを、諦めず、粘り強く探求していく必要があるのではないでしょうか」と問いかけました。