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2026年7月5日

きょうの潮流

 梅雨空にもかかわらず、大にぎわいでした。今月1日に山開きを迎えた富士山。スバルライン五合目は大型バスをはじめ、ひっきりなしに車が行き交い、国内外の登山者たちで混雑していました▼登山ゲート前の窓口では1人あたり4千円の入山料を徴収。外国人が多いことから、案内ガイドもまずは英語で話しかけているといいます。鎮座する小御嶽(こみたけ)神社の絵馬に書かれた文字も国際色豊かで日本語はわずかでした▼年間で20万人以上が登り、周辺地域をふくめると数千万もの観光客が押し寄せる富士山。登山者の安全リスクや自然環境の負荷、地域住民のくらしへの影響などオーバーツーリズムが抱える課題は依然として大きい▼一時は海外の登山家から「世界で最も汚い山」といわれ、し尿やゴミによる汚染が深刻でした。そのため世界自然遺産には選ばれず文化遺産として登録された経緯があります。現在も山麓に広がる本州最大の自衛隊演習場は環境破壊の最たるものです▼いままた富士山をめぐり問題になっているのが、夏山シーズン以外の登山の一律禁止です。富士宮市の市長がルール化を主張しますが、主要な山岳会や登山家らは一斉に反対しています▼山岳協議会の声明では個々人が適切な準備と責任のもと自然に挑戦する権利や自由を制限することになりかねないと。古来、多くの人が親しみ、日本の象徴とされてきた富士山。人と自然との共生を、いまも問い続けています。