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2026年7月5日

欧州に熱波 「労働者守る策を」

仏で44度・死者2千人

 【ベルリン=吉本博美】欧州全体で6月に気温40度超の記録的熱波が発生し、熱中症や関連死が相次ぐ事態となりました。各国では政府に対し、異常高温から労働者を守るための対策を求める声が上がっています。

 国際エネルギー機関(IEA)によると、欧州各国のエアコンの平均普及率は約2割にとどまっています。

 今回の熱波による被害が最も大きいのがフランスで、3日までに約2000人が死亡。6月下旬の国内平均気温は観測史上最も高くなり、南部では44度を記録しました。

 フランス労働総同盟(CGT)は、熱波期間の労働環境に関するアンケート調査を実施。1日の声明で、建設業や公共交通などさまざまな職種で熱波による労働生産性の低下と、多くの労働者の体調悪化がみられたと告発しました。

 今後の熱波に備えて、特に屋外作業の多い職種に冷却用設備の整備や、細かな休憩規則を早急に定めることが不可欠だと指摘。雇用主の責任を問うと同時に「労働法を気候危機に適応させることが不可欠だ」と強調しました。

 南欧スペインでは、熱波の影響で3日までに約1000人が死亡し、今年上半期の平均気温は観測史上最高を記録しました。

 スペイン全体のエアコンの平均普及率は5割前後と比較的高い一方、労組ナショナルセンターのスペイン労働者委員会(CCOO)は「多くの企業が高温下の労働環境に関する規則や、適応策を備えていない」と指摘しています。雇用主に対し、スペイン政府が2024年に閣議決定した最大4日間の「気候休暇」の運用徹底や、屋外労働者の労働時間の短縮を要求しました。

 ドイツでは、公共放送ARDの世論調査(2日発表)で回答者の9割が「熱波対策のために政府はインフラ設備への予算投資を」と求めました。連邦議会では、異常気候時の労働時間短縮や手当措置に関する議論も行われています。