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2026年7月2日

主張

国会の「異常事態」
独裁への道 許さぬたたかいを

 高市早苗首相と自民党が日本維新の会と歩調をあわせて、世論の批判や野党の抗議を無視して、衆院議員の比例定数削減法案を強行する異常事態となっています。狙いは異論を排除し、国会を政権の追認機関に変質させることです。憲法と民主主義を敵視、破壊する高市政権の危険な姿が浮き彫りになっています。

■チェック機能破壊

 野党の反対を押し切って定数削減法案を付託した衆院政治改革特別委員会では、すべての野党が欠席するなか、自民と維新だけで質疑が強行されました。自民と維新は理事会で質疑を終わらせ、採決するよう提案するなど、有無をいわさず衆院通過させる構えです。

 定数削減法案は、最も民意を反映する比例代表の定数を自動的に45削減するもので、国民主権を損ねる重大法案です。衆院各会派で構成する選挙制度協議会で議論しているさなか、それを無視して、与党を利する比例削減を「数の力」で強行するなど言語道断です。与党が比例削減を押し通せば、国会の行政監視機能を弱め、政権に対する異論を許さない独裁政治に道をひらくことになります。

 野党は衆参両院の全会派が出席して合同国対委員長会談を開き、定数削減法案は認めないことで一致。今後も衆参結束して連携していくことを確認しています。

 自民、維新は議会制民主主義を壊す暴走を強めていますが、衆院で採決を強行しても、少数与党にとどまる参院では通用しません。立憲民主党の斎藤嘉隆国対委員長は定数削減法案について「仮に衆院から参院に送付されても、委員会に付託し扱うことはできない」と強調しています。野党は徹底抗戦の構えです。

 終盤国会に入り、高市自維政権の暴走は他の悪法にも及んでいますが、矛盾も広がっています。

■取り繕えない矛盾

 国旗損壊処罰法案は、わずか3日間の超短時間審議で委員会採決したものの、立法の必要性も、何が処罰対象かも不明確なうえ、思想信条の自由、表現の自由を踏みにじる最悪の違憲立法であることがあらわになっています。

 同法案を採決した衆院本会議には、与党の強引な国会運営への反発から、同法案を与党と共同提出した国民民主党、参政党も欠席。全野党が欠席するなかでの異常な採決となっています。

 皇室典範をめぐっては、政府が、全党・会派が参加する全体会議になかった皇位継承に関する規定を勝手に盛り込んだ改定案を示し、異論が続出しています。

 閣議決定前には、与党である維新からも異論が出る事態になり、自民の麻生太郎副総裁と維新の藤田文武共同代表が急きょ、会談して合意をとりつけるなどのドタバタぶりです。政府は6月30日、改定案を閣議決定し、国会に提出しましたが、“建前”としてきた「立法府の総意」は、すでに崩壊しています。

 高市自維政権の異常な暴走を止めるためには、国民的な運動を広げることが急務です。主権者である国民のたたかいが政治の方向を決める力になります。