きょう1日は、安倍晋三政権が海外での自衛隊の武力行使に道を開く「閣議決定」を強行した日であり、自衛隊が発足した日でもあります。
2014年7月1日、安倍政権は、国会にも国民にも諮らず、歴代政権が憲法違反としてきた集団的自衛権の行使を容認する閣議決定を一方的に行いました。翌15年には、この閣議決定を具体化する安保法制関連法案を国会に提出し、国民多数の反対の声を踏みにじり与党の数の力で成立させました。
この安保法制の下、1954年7月1日に創設された自衛隊は大きな変貌を遂げ、米国の軍事戦略に付き従い、米軍との一体化を飛躍的に深化させつつあります。
■「台湾発言」の根拠
安保法制は、日本と密接な関係にある他国(米国)への武力攻撃が発生し、それにより日本の存立が脅かされる明白な危険がある事態(存立危機事態)と政府が判断すれば、自衛隊はその事態を終結させるため武力の行使=集団的自衛権の行使ができると定めています。
その狙いは、日本は武力攻撃を受けていないのに、米国が海外で始めた戦争を支援するため、自衛隊が参戦し武力を行使することです。
実際、高市早苗首相は昨年11月、中国が台湾を武力攻撃する「台湾有事」で、来援した米軍が攻撃された場合は「どう考えても存立危機事態になり得る」と国会で答弁しました。これは「台湾有事」への自衛隊参戦があり得ることを認めたものです。中国の猛反発を呼び、日中関係は極度に悪化したままです。
安保法制は、集団的自衛権の行使を可能にするなど「戦争国家づくり」の法制面での整備を行うものでした。
これを受け、2022年に岸田文雄政権は、国家安全保障戦略など安保3文書を閣議決定し、歴代政権が違憲としてきた敵基地攻撃能力の保有や、かつてない規模の軍事費をつぎ込む大軍拡を推し進めてきました。実践面での「戦争国家づくり」です。
■3文書の改定狙う
軍事費では、23年度から5年間の総額を43兆円とし、27年度には関連予算を含め国内総生産(GDP)比で2%(22年度の水準で約11兆円)にすることを決めました。当時の軍事費を2倍化するものでした。
敵基地攻撃能力の保有では、相手国領土にある軍事目標を直接破壊することができる長射程ミサイルの導入・配備を進めてきました。同時に、敵基地攻撃を含め、日米が一体となった軍事行動をとれるよう、米軍が自衛隊を事実上の指揮下に置く動きが進んでおり、共同訓練も質量ともに強化されています。
高市政権は年内に安保3文書を改定する方針です。
狙いは、長距離攻撃ドローン(無人機)の導入など敵基地攻撃能力の一層の強化であり、トランプ米政権がGDP比3・5%(現在の水準で約24兆円)を求める軍事費のさらなる増額です。
対米追従の「戦争国家づくり」と、日米の戦争態勢づくりの根本にある「閣議決定」の撤回と安保法制の廃止が必要です。

