自民党と日本維新の会の与党は29日、衆院政治改革特別委員会で、野党が委員会の職権開会の中止を申し入れましたが、これを無視し、野党議員不在の中で衆院比例定数削減法案の趣旨説明を強行しました。野党は衆参両院の全ての野党が出席した合同国対委員長会談を行い、定数削減法案は断じて認めないことで一致。今後も衆参の野党国対委員長が結束して取り組んでいくことを確認しました。
(写真)記者会見する衆参両院の野党国対委員長。右から2人目は塩川国対委員長、左は仁比参院国対委員長=29日、国会内
比例定数削減は単なる少数会派の議席を削ることにとどまりません。世論調査で多数を占める、殺傷兵器の輸出解禁や高額療養費負担上限引き上げ反対、消費税減税や選択的夫婦別姓実現など、平和・くらし・人権に関する国民の多様な声を切り捨てる暴挙です。
日本共産党、中道改革連合、国民民主党、参政党、チームみらいの5党の衆院政治改革特委のメンバーは、同委の美延映夫委員長(維新)に対し、委員会開催と法案の趣旨説明の実施を職権で決めたことに強く抗議し中止を申し入れました。ところが、美延委員長と自民・維新は要請を一切無視して、趣旨説明の強行に突き進みました。
これを受け、5党と参院の立憲民主党、公明党、れいわ新選組、社民党、沖縄の風、日本保守党の衆参両院の全ての野党国対委員長が合同で会談。30日の同委で与党による同法案の採決強行が取り沙汰される中、同法案は断じて認めないことで一致しました。衆参予算委員会の集中審議や党首討論の開催を求めることでも一致。これを踏まえ、衆参与党と衆参両院の議長に申し入れを行うなど、今後も衆参結束した連携を確認しました。
日本共産党の塩川鉄也国対委員長は会談で「定数削減は多様な民意を切り捨て、議会制民主主義を壊す暴挙だ」と強く批判。衆院議長のもとに設置された選挙制度協議会での議論に横やりをいれ、枠をはめようとする法案は断じて認められないと述べました。また、憲法63条の大臣の国会出席義務を逃れるような高市早苗首相の対応は断じて許されないと強調しました。
会談後の記者会見で、立民・斎藤嘉隆国対委員長は、参院は政府提出法案の審議を行うことができない不正常な状況だとし、定数削減法案について「仮に衆院から参院に送付されたとしても、委員会に付託し扱うことはできない」と強調。野党が求める予算委集中審議の実施などが整っても定数削減法案の審議に応じないという理解かと問われ、「強行的に衆院側で採決されるようなことになれば、いくら予算委を開くことが確約されたとしても正常化は難しい」と述べました。

