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2026年6月29日

主張

大阪府議定数削減
独裁化で行政水準の低下深刻

 維新の会がまたしても、大阪府議会議員定数の削減を強行しました。民意を切り捨て、府政の一党支配をさらに強めるものです。

 今回の改定で、それまで79人だった府議定数が73人へ削減されました。府議1人当たりの人口の格差、いわゆる「1票の格差」は最大2・32倍となり、2023年に行われた前回府議選時の2・19倍からさらに拡大します。

 多くの投票が当選者の決定に結びつかない「死に票」となる1人区が増え、全選挙区の74%に達します。東京都議会の17%などと比べても極めて高い割合です。「法の下の平等」に背き、少数意見を排除する改悪です。

 維新は定数削減の理由を「全国一スリムな議会にするため」と言いますが、スリム化する根拠は何一つ説明していません。16日の府議会本会議で理由をただした日本共産党の石川たえ府議に対し、維新府議は「われわれの公約だから」と繰り返すだけでした。

■議会機能が弱まる

 維新は11年に府議会単独過半数を獲得すると、109人だった府議定数を88人に削減、さらに22年に79人へ減らしました。その結果、議会機能の低下が進んでいます。

 質疑・質問時間は、定数109人だった12年度は全府議合計258時間でしたが、定数79の24年度は196時間と大幅に減少しました。維新が知事と議会過半数を握るもとで知事提案議案への賛成議員は24年度に99・7%を占め、ほぼ“何でも賛成”です。

 11年の東日本大震災発生時、府議会として災害対策調査特別委員会が設置され、大阪府域の災害対策の提言がまとめられました。しかし20年のコロナ禍では、臨時議会や特別委員会の開催を日本共産党が再三要求したにもかかわらず実施されませんでした。

 そればかりか維新は、コロナ対策を審議する常任委員会で突如、質問終結の動議を維新のみの賛成で可決し、質問通告していた議員の質問権の封殺まで行いました。

■暮らし守る闘いを

 維新の府議定数削減の狙いは「大企業の儲(もう)け最優先の大阪づくり」への“地ならし”です。維新が「大阪都構想」「副首都構想」で目指すのは、大阪市を廃止し権限と財政を府に集中し、カジノやなにわ筋線などの巨大開発、大企業減税や規制緩和を大規模かつ迅速に進めることです。

 そのためには、異論を排除し、府民の声をくみ上げ行政をチェックするはずの議会を首長の追認機関に変質させることが都合がいいのです。

 前回府議選で、維新は全体の58%の得票で議席の70%を獲得しました。今回の定数削減後に前回得票を当てはめると、維新の議席占有率はさらに上がり74%に達します。

 維新府政は府議定数削減と軌を一に、コロナ禍での急性期病床削減、国保料の大幅値上げ、府立高校つぶし、府営住宅の削減などを進めてきました。いま、子ども医療費助成は全国最低水準、少人数学級の実施なし、河川や水道管の改修遅れなど、大阪府の行政水準の低さは深刻です。

 実情を知らせ、独裁を許さず暮らしを守る政治を取り戻す闘いが求められています。