衆参両院の正副議長は25日、皇位継承のあり方に関する全体会議を衆院議長公邸で開きました。木原稔官房長官が出席して政府が作成した皇室典範改定案の要綱を説明し、各党が意見表明と質疑を行いました。日本共産党や立憲民主党、れいわ新選組、社民党、沖縄の風などから反対や異論の声がでましたが、正副議長は要綱を「了承したい」としました。共産党からは田村智子委員長と小池晃書記局長が出席し、小池氏は、男系男子による皇位継承に固執し国民の理解が得られているとは到底言えない要綱の撤回を求めました。
小池氏は、要綱は「立法府の総意」に基づくというが、衆参13会派中7会派のみの賛同しか得られておらず、「立法府の総意」たりえないと批判しました。しかも、各種世論調査では女性天皇を認めるべきという意見が多数で、男系男子での皇位継承に固執する要綱は「国民の総意」とかけ離れていると指摘。天皇の地位を「主権の存する国民の総意に基づく」とする憲法の精神に反するとし、要綱の撤回を求めました。
要綱は、旧宮家の男系男子を皇族の養子に迎えることと、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持することを柱としています。
小池氏は養子縁組について、一般国民として生まれ育った旧宮家の子孫を特別な身分である皇族とすることは、憲法が否定した「門地による差別」に抵触すると指摘。さらに要綱は旧宮家の男系男子の子孫を将来にわたり「養子候補」とし、準皇族ともいうべき新たな特別身分をつくるもので「憲法違反は明白だ」と強調しました。「養子制度は女性天皇・女系天皇の道を閉ざす動きと一体であり、到底容認できない」と主張しました。
女性皇族の結婚後の身分について、女性天皇を認めないにもかかわらず、皇族数の確保のために「女性皇族の自己決定権や幸福追求権を過度に制約することは許されない」と述べ、男性皇族と扱いに差をつけ、女性皇族を婚姻後も皇室にとどめ都合良く使おうとするものだと批判しました。
要綱では、必要があれば30年ごとに見直すとしていますが、小池氏は30年後にしか見直しを行わないことは、女性天皇の議論を閉ざそうとするもので極めて重大だと強調しました。
要綱を撤回し、広く国民的な議論を行い「国民の総意」を形成する努力を行うことこそ国会の責務だと主張。「主権者である国民の総意に基づく『日本国民統合の象徴』の地位にある天皇を男性に限定する現状をただすことは、国民のなかでの両性の平等、ジェンダー平等を発展させるうえでも意義ある改革になる」と述べ、そのためにも力を尽くすと表明しました。

