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2026年6月22日

特別国会最終盤の焦点

人権・民主主義脅かす悪法
成立狙う強権的高市政権

 特別国会が最終盤にさしかかる中で、高市政権は民主主義、人権にかかわる悪法の成立を狙っています。高市政権の強権的な“本性”が際立っています。

■議員定数削減

 自民、維新の両党は、衆院議員定数(465)の1割を削減する法案成立を狙っています。民意を最も正確に反映する比例代表を45議席削減する法案です。衆院各会派で構成する選挙制度協議会で議論し、法施行から1年以内に結論が出ない場合、比例代表定数を“自動的”に「比例のみ45」削減するとしています。

 日本の衆院議員は諸外国と比べて多いわけではなく、なぜ、定数削減が必要なのかは不明です。

 議員定数は議会制民主主義の根幹にかかわる問題です。維新が主張した比例定数削減を連立強化のために丸のみした党利党略の定数削減など許されません。

■国旗損壊罪

 自民党と維新の会、国民民主党、参政党の4党が狙っている「国旗損壊罪」創設の法案は、表現の自由、思想・信条の自由を脅かす法律です。

 法案(自民党条文案要項)は、日本の国旗を「人に著しく不快または嫌悪の情を催させる方法」で「公然と国旗を、損壊、除去、汚損」させるというもので、違法性の判断基準や刑罰の対象とする行為などがあいまいです。恣意(しい)的運用で、拘禁刑や罰金が科される危険性があります。また、個人の思想に基づく、国旗に対する行為を処罰することは思想・信条の自由を脅かすことになります。

 「国旗損壊罪」創設は、高市早苗首相の念願であり、維新との連立合意書に今国会での制定が盛り込まれています。

■皇室典範改定

 衆参両院の正副議長が、皇位継承に関する全体会議で皇族の確保策についての「立法府の総意」をとりまとめました。高市政権はそれにもとづいて皇室典範の改定を狙っています。

 「とりまとめ」は、皇族数の確保策として、(1)女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する(2)戦後に皇籍を離れた旧宮家の男系男子を皇族の養子に迎える―2案です。男系男子による継承を「不動の原則」として、養子の子に皇位継承権を与えて、女性天皇・女系天皇を認めないことを念頭においています。

 天皇は「国民統合の象徴」であるとの憲法に照らせば、多様な性を持つ国民統合の象徴を男性に限る合理的理由はありません。

■再審法制度

 再審制度の改定案(刑事訴訟法改定案)は、19日に参院で審議が始まりました。袴田事件など相次ぐ再審無罪事件を受け、冤罪(えんざい)被害者を早期救済するための法改正が必要です。ところが、政府案は、冤罪被害の救済に逆行するとの危惧が冤罪被害者らから上がっています。

 政府案は、再審請求者に証拠を開示する制度とせず、裁判所が検察に提出を命じる証拠の範囲も限定。証拠の目的外使用の一律禁止規定で報道や支援活動を萎縮させる危険があります。再審開始を遅らせてきた検察官不服申し立て(抗告)も抜け道を残しています。

 参院での徹底審議を通じ、再審請求者への証拠開示や、検察官抗告の全面禁止を規定した超党派議連案の内容を実現する抜本改正が求められます。