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2026年6月20日

きょうの潮流

 昔ながらの調理道具「せいろ」が、いま人気です。書店にはさまざまなレシピ本が並んでいます。手間がかかりそうと敬遠していた筆者も昨年購入し、愛用しています▼魅力の一つが調理の手軽さです。せいろに材料を並べ、湯を沸かした鍋にのせれば、あとは蒸し上がるのを待つだけ。利用者からは「夕飯作りが楽になった」「ほったらかしで完成するので、同時に別の作業ができて助かる」との声が▼味も格別です。せいろで蒸した野菜は甘みが感じられ、冷凍のシューマイもふっくらと仕上がります。本紙日曜版で連載中の料理研究家・ワタナベマキさんは著書で「蒸気が素材全体をやさしく包み込み、素材本来のおいしさを引き出す」と紹介しています▼発酵食品への関心や手軽に始められるぬか床の登場で、ぬか漬けを楽しむ人も増えています。農林水産省は「ぬかに多く含まれる栄養分が野菜にうつるため、生で食べるよりも栄養がアップする」などの利点をあげます▼せいろ料理も、ぬか漬けも共通して出されるのが、残った野菜でもう一品作れるので食材を無駄にしなくなったという感想。料理が苦手でもおいしく作れて、食品ロスの削減にも役立ちます▼簡単なのにきちんと料理した気分になれる、ぬか床をかきまぜる時間が気分転換になる―という人も。梅雨や猛暑の季節、必要以上にがんばらず、食や暮らしを楽しむ。そんな時間を大切にして健やかに過ごしたいものです。