(写真)名古屋大学の大学祭に展示する予定だった高機動車(陸上自衛隊ホームページから)
名古屋大学の大学祭の「名大祭」で予定していた自衛隊の出展を同祭実行委員会が中止したことを巡り、防衛省は16日、公式X(旧ツイッター)で「看過できるものではない」と投稿しました。この対応に「大学の自治への介入だ」と批判の声が高まっています。
自衛隊は、同大構内で13日、武装した隊員や装備を輸送する高機動車の展示や「防災知識の紹介」などを予定。防衛省はXで、出展理由は自衛隊の災害派遣活動の紹介だとして、「活動の実情を伝える機会が失われたことは看過できない」と投稿。小泉進次郎防衛相もXで防衛省の投稿を引用し「大学の学園祭で自衛隊による災害派遣の活動紹介すら認めない」と問題にしました。
しかし、出展の中止は大学側の自主的な決定です。同大学職員組合中央執行委員会が12日に出展中止を求める声明を大学当局と同祭実行委員会に提出。それを受けて同祭実行委員会が出展中止を公表しました。何を展示するか決めるのは大学であり、大学の決定に国家権力である防衛省・自衛隊が「看過できない」と異を唱えるのは「大学の自治」への明白な侵害です。
自衛隊は、不足する自衛官を勧誘するため全国の大学祭に出展しており、各地で懸念の声が上がっています。同組合役員は「自衛隊の出展に意見を言う大学は他にもあり、防衛省も知っているはずだが、なぜ今さら問題にするのか。ペンライトデモが各地で起きており、政府や自衛隊にも焦りがあるのではないか」と語りました。
同組合は声明で、自衛隊の出展は、軍事組織である本質を隠した「一面的な宣伝活動」だと指摘。侵略戦争に加担した反省から1987年に制定された「名古屋大学平和憲章」の「いかなる理由であれ、戦争を目的とする学問研究と教育には従わない」という精神に反すると批判しました。
(写真)名古屋大学の大学祭で自衛隊ブースが出展中止になったことについて問題にする小泉進次郎防衛相のX投稿

