日本共産党

メニューとじる

すべての記事が読める

赤旗電子版購読お申し込み

2026年6月16日

主張

最低賃金引き上げ
全国一律1700円へ決断を

 中央最低賃金審議会(厚生労働相の諮問機関)で2026年の最賃額改定に向けた議論が本格化します。8月ごろ地域別改定の目安を答申します。最賃は誰もが人間らしく暮らせる水準でなければなりません。全労連をはじめ多くの労働者が要求している「全国一律制 今すぐ1700円 めざせ2000円」の実現は急務です。

■目標の放棄は重大

 最賃は25年、全国加重平均で時給1121円に引き上げられました。これでは月150時間働いても17万円弱にしかなりません。

 最賃は、節約を極めた低額ではなく、労働条件の改善を図り、労働者の生活安定に資する水準でなければなりません。全労連と加盟地域組織が調査した最低生計費は全国どこでも月27万~28万円です。時給1700円で月額は26万円です。深刻な物価高騰がくらしを直撃しているもとで1700円はもちろん2000円がどうしても必要です。

 高市早苗首相は25年11月14日、参院予算委員会で、前政権が掲げた「2020年代に全国平均1500円」の目標実現について「必ずいつまでにいくらと申し上げるわけにはいかない」と答弁しました。政府の経済対策や25年度補正予算に最賃目標達成の対策はありません。自民党政権が掲げた目標すら放棄したことは重大です。

 最賃の引き上げは政治の責務です。最賃ぎりぎりで働く人は多く、引き上げは賃金水準全体を押し上げる上で決定的に重要です。声を上げ、政府が責任を果たすよう求めていきましょう。

 現在、都道府県別では最高の東京都(1226円)と、最低の高知、宮崎、沖縄県(1023円)で203円の差があります。月150時間で年収に換算すれば36万円以上の格差です。

 地方では住居費が都市より安いとされますが、公共交通が少ないため交通費の負担は重く、生計費に大きな地域差はありません。最賃に差をつけるのは不合理です。

 25年の改定では発効を遅らせた県があり、26年3月まで先送りされた県までありました。実施時期の違いによってさらに地域差が生じる結果になりました。こうした不当な格差をなくすためには、原則に戻し、10月ごろの発効にする必要があります。全国一律制の実現は待ったなしです。

■中小支援と一体に

 日本の労働者の7割を雇用しているのが中小企業です。最賃引き上げのために抜本的な支援が欠かせません。

 日本共産党は、行き過ぎた大企業減税でため込んだ内部留保に課税して財源をつくることを提案しています。大企業(資本金10億円以上)の内部留保は12年から200兆円以上増えました。これに年2%、5年間の時限課税を行います。

 大企業が賃上げや国内投資に回す分を控除しても、総額10兆円程度の新たな財源を確保できます。これをもとに、中小企業の社会保険料の軽減などを実現し、賃上げを支援する提案です。

 賃上げ支援の財源を生み出すことはできます。必要なのは政治の決断です。