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2026年6月13日

主張

高市陣営中傷動画
民主主義の根幹壊す重大疑惑

 高市早苗首相の陣営が総裁選や総選挙で相手候補を誹謗(ひぼう)する中傷動画を大量に拡散した疑惑が大きな問題になっています。高市首相はあいまいな言明と強弁を続けています。公正な選挙、民主主義の根幹にかかわる国政の重大問題です。高市首相はみずからすすんで疑惑を明らかにする責任があり、国会の場での徹底解明が強く求められます。

■選挙の公平・公正

 高市首相は疑惑を否定しますが「ないものはない」とくりかえすだけで、指摘された具体的事実の確認を避ける不誠実な態度に終始しています。

 高市首相が「秘書は動画作成者と面識もない」とするのにたいし、『週刊文春』は両者が会話するZoom会議の音声を公開しました。しかし高市首相は「面識がない」を「実際に会って名刺交換したことはない」という意味にすり変え、開き直っています。

 こんな後ろ向きで横柄な態度は、疑惑の重大さから見て、とうてい許されません。

 国権の最高機関である国会の議員、国民の代表を選ぶ選挙や、事実上、首相を選ぶ自民党総裁選の公正が謀略的な手法で損なわれたとすれば、首相としてだけでなく政治家としての資格が問われます。

 日本共産党の山添拓議員は5日、参院予算委員会で一般論として、中傷動画を大量拡散して世論を誘導することは「選挙の公正、民主主義の土台を揺るがす重大な問題ではないか」と質問。林芳正総務相は「重大な課題だ」と認め、高市首相も「総務相が答えたとおり」と答弁しています。

 いま国会では「選挙運動に関する各党協議会」が開かれ、選挙におけるSNS利用のあり方が議論されています。同協議会は昨年、メッセージを発表しました。「民主主義の根幹をなす大切な選挙において、SNS上で偽・誤情報が流通」することは「選挙の公平・公正を阻害するとの問題意識を共有」し、国民にSNS情報について「発信源や真偽を確認すること」をよびかけています。

 選挙時のSNSの悪用が民主主義を壊す行為として、国民の批判が高まっているさなかに明るみに出ただけに、首相の疑惑を徹底的に解明することが不可欠です。

■国会で集中審議を

 各紙も社説で高市首相の対応を厳しく批判しています。

 「中傷動画に納得のいく説明を。問題を放置しておいてよいはずがない」(「日経」11日付)、「首相答弁には論点のすり替えや強弁が目立つ。当事者の秘書に記者会見や国会の場で対応させるべきだ」(「毎日」7日付)、「中傷動画の作成・拡散に関わったとされる首相の秘書を国会に参考人招致する必要がある」(「東京」6日付)

 日本共産党の小池晃書記局長は8日、「首相の説明責任が問われている。衆参両院の予算委員会で、この問題の集中審議を行うことを求める」と要求しました。

 高市首相は、指摘された具体的な事実の有無をはじめ説明責任を果たすべきです。国会の責務として、集中審議を行い、必要な参考人も呼んで徹底解明することが求められます。