(写真)関西電力美浜原発=福井県美浜町
経済産業省は5日、原発の建て替えについて2040年代までに約2~5基、50年代までに約11~14基とする目標案を、経産省の審議会「原子力小委員会」に「今後の原子力政策の方向性と行動指針」の改定案として提示しました。
経産省は、原発の60年運転を前提に2割程度の電力量をまかなうために必要な設備容量を算定。その結果、40年代までに220万~550万キロワット(約2~5基)、50年代までに1270万~1600万キロワット(約11~14基)の建て替えが必要と試算した結果です。
政府は昨年閣議決定した第7次エネルギー基本計画で、原発の「最大限活用」を掲げ、原子炉を持つ電力会社の敷地内での建て替えを進める方針を明記。また、40年度の電源構成に占める原発の割合を、2割程度に引き上げる目標を示しています。24年度は9・4%でした。
また、同指針では原発の事業環境整備として、建設などへの投資の支援策を検討、国による地元合意形成や関係省庁における許認可の円滑化、原子力賠償制度の見直しの検討などが盛り込まれています。
この日の小委員会では、原子力資料情報室事務局長の松久保肇委員が、東京電力福島第1原発事故の廃炉に多額の費用がかかることを指摘して「推進政策がもたらした惨事の後始末について議論しないままに、推進の話をしようというのではすまない」と発言。数値目標についても反対しました。
日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会環境委員会副委員長の村上千里委員は、「原子力は安いといううたい文句が正しいのかを検証した上で、より慎重な検討が必要」と指摘しました。
原発の建て替えに関しては、関西電力が昨年7月、美浜原発(福井県)の敷地で新たな原子炉建設のための調査を発表しています。

