日本共産党

メニューとじる

すべての記事が読める

赤旗電子版購読お申し込み

2026年5月30日

沖縄・デニー県政8年の実績

知事選8月27日告示

写真

(写真)デニー知事(前列中央)の3選に向け、動き出そうと支援者らが集まったキックオフ会=24日、沖縄市

 沖縄県知事選の8月27日告示(9月13日投票)まで3カ月を切りました。米国と一体の戦争国家づくりを狙う高市政権が沖縄の戦場化を想定した基地増強を推し進め、二度と沖縄を戦場にさせないことを願う多くの県民の思いとぶつかり合う情勢の下で「沖縄県民VS日米両政府」の構図で争われます。自民党政権丸抱えの新人(42)と事実上の一騎打ちをたたかう現職の玉城デニー知事(66)が、県民の生活向上と軍事によらない平和構築の取り組みに尽くしてきた2期8年を振り返ります。

県予算に自民党も賛成

図

 2018年に就任したデニー知事は、故翁長雄志前県政を引き継いで米軍普天間基地(宜野湾市)の早期閉鎖・撤去を求めるとともに、名護市辺野古に新たな基地を造る「移設」計画は、普天間の一日も早い危険性除去につながらないとして、日米両政府に辺野古断念を迫ってきました。ぶれずに民意を貫くデニー県政に対し、“沖縄いじめ”で報復してきたのが歴代自民党政権です。

 県民のくらしを支えるインフラの整備、農林水産業の振興などに必要な沖縄振興予算を年々減らし続けてきました。過去20年でピークだった14年を境に減少続き。特に市町村にとって自由度が高く使いやすい一括交付金は1千億円も激減しており、県と市町村を分断させようとの狙いが露骨にあらわれています。

 しかし、そんな国の仕打ちのなかでも、デニー県政がとりまとめた26年度一般会計当初予算は史上最高の9468億円となりました。翁長県政より前の自民党県政時代の決算額は、ほぼ5千億~6千億円台で推移していました。

 中でも県税収入は、自民党県政時代の水準の約2倍に。九州7県と比較して伸びはトップです。コロナ禍で落ち込んだ観光業がV字回復し、観光収入は初の1兆円突破を見込むなど、沖縄経済が好調に発展していることを示しています。

 知事打倒を狙う自民党は、沖縄振興予算の減額を県の責任にすり替え、前回知事選などで「(基地に)反対、反対のデニー県政では国から予算を取れない」と、事あるごとに攻撃し続けてきました。

 ところが今年、自民党は知事提案の26年度予算に賛成したのです。全会一致での可決は35年ぶり。自民党の批判とは裏腹に予算が増え、くらしを支える施策がより充実している現実を前に、これまでの攻撃が通用しなくなったことを物語っています。

子どもの貧困 大幅改善

図

 経済の好循環をつくり出すと同時に、増えた予算を県民に還元するため、県政が力を入れてきたのが子どもや若者、女性、高齢者のくらしを支えることです。

 長年、深刻な状況が続く沖縄の「子どもの貧困」を解消していくため、翁長前県政が創設した基金を拡充。就学援助を広く県民に知らせ、支援が必要な子どもに行き届くよう制度の充実などに尽くしてきました。

 経済的理由で小中学校への就学が困難な児童、生徒に学用品費や給食費などを支援する就学援助。全国で困窮世帯の子どもの多くが就学援助から取り残されている現状の中、沖縄では全国平均を10ポイント上回る利用状況になっています。

 子育て世代の負担軽減を図るため、中学卒業までの医療費窓口無料化を実現。昨年4月から県が中学校給食費の半額助成を始めたことで、今春からの国の小学校給食の無償化と相まって、小中とも給食費を完全無償化する市町村が大きく広がっています。

 総合的な対策の結果、沖縄の子どもの29・9%(全国平均の約2倍)が相対的な貧困状態にあった約10年前から大きく改善。20・2%まで減っています。

 高齢者の支援に向けては2年前に実施した生活状況調査に基づき、高齢期の生きがいあるくらしを支えるための対策の検討が進んでいます。バス・モノレール料金の高齢者割引「敬老パス」は、実現に向けた実証実験がスタートします。

 県民所得が全国平均を下回る沖縄では、経済の発展を県民一人ひとりの所得アップにどうつなげるかが長年の大きな課題です。従業員の賃上げを行う企業に低金利で融資を後押ししたり、従業員の正規雇用化や奨学金返済を支援したりするなど、デニー県政は当初から中小企業支援に注力してきました。26年度は賃上げ企業の設備投資に県が補助金を出す事業を行っています。島しょ地域(離島)の不利性解消や、米軍基地などの集中で起因し、沖縄の発展の足かせとなっている交通渋滞問題の解決に向けても、将来を見据えた計画策定が進行中です。

新基地断念 日米に迫る

 基地問題でデニー知事は、最優先課題である普天間基地の一日も早い閉鎖・撤去を繰り返し日米両政府に要求。完成の時期すら見通せない辺野古新基地建設は、普天間閉鎖を遅らせるだけだとして、断念するよう働きかけ続けてきました。

 自身の訪米や、沖縄の基地の現状を米国内で粘り強く発信し続けてきた県「ワシントン事務所」の活動が実を結んで、米連邦議会の報告書などに新基地建設への懸念事項が明記され、変化を生み出しています。

 沖縄の島々へのミサイル配備・軍事要塞(ようさい)化が進み、憲法9条破壊を狙う高市政権下で「戦争の足音が聞こえてきている」と、県民の不安がかつてなく高まっています。

 デニー知事は、自衛隊の増強がかえって地域の緊張を高めると強調。「沖縄が攻撃目標になることは決してあってはならない」と述べ、他国攻撃の長距離ミサイル配備に断固反対すると表明しています。

 一方、対話と外交でアジア太平洋地域の緊張緩和や平和構築に貢献する地域外交を積極的に推進してきました。北東アジア地域自治体連合(NEAR)への加入や国際平和研究機構の創設などをめざしています。対話の枠組みを発展させることで沖縄を戦場にさせないための構想を掲げ、一歩ずつ前に進めています。