(写真)質問する畑野君枝議員=29日、衆院法務委
日本共産党の畑野君枝議員は29日の衆院法務委員会で、再審制度を見直す刑事訴訟法改定案について、政府案は開示された証拠の複製等の目的外使用を法律上一律禁止し、刑事罰まで設けており、開示証拠を使用した冤罪(えんざい)被害者の支援活動や報道を萎縮させ被害者の速やかな救済を妨げる危険があると追及しました。
畑野氏は「再審法改正をめざす市民の会」の市民集会アピール(20日付)から「袴田事件で開示されたカラー写真、ネガフィルムが支援運動、ひいては再審無罪の原動力となった」と引用。「開示証拠を社会的に共有し、研究者や市民が検証し、報道機関が問題提起する。その積み重ねが冤罪救済を前進させてきた」と指摘しました。
袴田事件では支援者が5点の衣類の写真など開示証拠を映した動画を作成、集会で公開し、報道されたことなどで市民的検証・世論形成の動きが起こり、再審無罪につながりました。
畑野氏は、政府案では処罰される危険のもと萎縮効果が生まれ、弁護団は支援者に証拠を見せることや研究者との共有をためらい、報道機関も慎重になり「真実を社会に知らせる力が弱くなる」と追及しました。
平口洋法相は、処罰は複製等の内容など「個別の事情を考慮する」とし目的外使用禁止で「不当な事態が生ずるということはない」などと強弁しました。
日本共産党など3党が冤罪被害者の速やかな救済のため、再審開始決定に対する検察官の不服申し立て(抗告)の全面禁止や全面的な証拠開示などを盛り込んだ議員立法は関係者の名誉やプライバシー保護が図られる措置を講じています。
畑野氏は、政府案が、目的外使用禁止で社会的検証を萎縮させ、検察官抗告を例外付きで維持し、証拠開示は限定的証拠提出命令にとどめ、弁護側に証拠一覧表の閲覧すら認めていないことなどを批判。「国家が無実の人を処罰し人生を壊し、その誤りを認めない。これほど重大な人権侵害はない」「政府案では冤罪は救えない。必要なのは議員立法だ」と強調しました。

