日本共産党

メニューとじる

すべての記事が読める

赤旗電子版購読お申し込み

2026年5月28日

イラン攻撃3カ月

孤立深める米国 交渉続く

 【カイロ=米沢博史】米国とイスラエルによる国際法を無視した対イラン先制攻撃から28日で3カ月、大義なき米国の戦争は同盟国からも協力を拒否され、孤立を深めています。

 米国とイランは4月8日に停戦で合意し、11、12の両日、両国代表団が仲介国パキスタンで戦闘終結に向け協議しましたが、合意には至りませんでした。現在、両国は戦闘終結への暫定的な合意を結ぶための仲介国を通じた提案のやりとりを行っています。

 交渉されているのは、イランと米国双方によるホルムズ海峡封鎖の解除やイランの凍結資産の解除などの交渉を先行させ、核問題の取り扱いを含む最終合意へ向けて60日間の交渉期間を設けるという内容の覚書です。

 イラン側の要求には、再攻撃をされない保証や、ホルムズ海峡の管理権の強化、さらにレバノンを含む前線での戦争終結や、イラン周辺からの米軍撤退、イラン産原油の販売自由化などが含まれています。

 米国のトランプ政権は、石油輸送の要衝ホルムズ海峡封鎖による原油高、国内外での反戦世論の高まりの中で、支持率の低下に苦しんでいます。イラン戦争の長期化は、11月の中間選挙で与党共和党に逆風となっており、トランプ氏が早く戦争をやめたがっているというのが大方の見方です。

 そのため自身のSNSで、すぐにも合意ができるかのような投稿と、合意できなければ攻撃するといった投稿を繰り返しています。

 トランプ氏は、オバマ政権当時に結ばれた「イラン核合意」を非難してきた手前、それ以上に厳しい内容を盛り込もうとして、イランのウラン濃縮の長期停止や、高濃縮ウランの引き渡し・処分を強く求めています。イランは、濃縮活動を原子力の平和利用の一環だと主張しつつ、友好国への一時引き渡しや低濃度への希釈などを巡り折衝していると見られます。

 国際法違反の侵略戦争は、地域に大きな爪痕を残しています。各国が発表した死者数は、イラン約3500人、レバノン3200人超、イラク100人超、イスラエル53人、湾岸諸国計32人で、米軍兵士も15人が戦死しました。

 イスラエルのネタニヤフ政権は、米国とイランとの停戦や戦闘終結の合意にも反対し続けています。レバノンの南部占領や多数の民家の破壊、民間施設や市民も狙った攻撃を続けており、犠牲者が増え続けています。