防衛省は22日、6~9月に日本国内で実施する日米共同訓練で、米陸軍のミサイル・システム「タイフォン」と、高機動ロケット砲システム「ハイマース」が、海上自衛隊鹿屋基地(鹿児島県鹿屋市)に一時展開されると発表しました。いずれも、米太平洋陸軍第3マルチドメイン・タスクフォース(MDTF)が運用します。
タイフォンは、敵基地攻撃が可能な長距離巡航ミサイル・トマホークや、対空迎撃ミサイル・SM6を運用する車両搭載型のミサイル発射装置です。指揮統制システムと発射機4台で構成され、1台につき4発、計16発を搭載します。
昨年9月、陸上自衛隊と米海兵隊の実動訓練「レゾリュート・ドラゴン25」に伴い、米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)に一時展開。射程1600キロに達するトマホークを発射可能なタイフォンの配備に対して、中国やロシアが強く反発しました。
防衛省によれば、6月22日~7月1日に実施される多国間軍事演習「バリアント・シールド26」と、9月に実施される陸自と米陸軍の共同訓練「オリエント・シールド26」で使用。10月をめどに鹿屋基地から撤収され、在日米軍基地に保管されるとしています。保管先の具体的な基地名は明らかにしていません。
ただ、岩国では昨年9月の訓練終了後「1週間を目処」に撤収するとしていましたが、11月中旬まで留め置かれていました。その後撤収されましたが、撤収先も不明です。今回は「在日米軍基地に保管される」と表明しており、日本へのなし崩し的な配備が懸念されます。
「ハイマース」は在沖縄米海兵隊にも配備されています。海兵隊は今月20日、陸自東富士演習場(静岡県御殿場市)で、地元住民・自治体の反発を無視して国道越えの実射訓練を強行しました。
「バリアント・シールド」は米ハワイ州、米領グアムに加え、日本国内16カ所で実施。死傷者を想定した衛生、対艦、滑走路復旧などの実戦的な訓練が計画されています。「オリエント・シールド」の概要は現時点で発表されていません。
また、防衛省陸上幕僚監部は22日、米海兵隊との訓練「レゾリュート・ドラゴン26」を九州・沖縄で6月20~30日に実施すると発表しました。陸自のV22オスプレイを沖縄・宮古島駐屯地に初展開する計画です。九州・沖縄の米軍・自衛隊基地に加え、民間空港・港湾を9カ所使用します。

