(写真)発言する畑野君枝議員=21日、衆院憲法審
衆院憲法審査会は21日、緊急事態条項を巡り、各党が意見を表明しました。日本共産党の畑野君枝議員は、日本国憲法が緊急事態条項を否定したのは、悲惨な戦争を二度と起こさせないという決意にほかならないと指摘。同条項の創設は「9条改憲と一体に戦争する国づくりを進めようというもので断じて認められない」と強調しました。
緊急事態条項の内容は、内閣が緊急事態だと認定すれば国会の議決を得ずに、法律に代わる政令の制定や予算執行を可能にする「憲法停止条項」だと指摘。国会議員の任期延長は「国民の参政権を停止し、内閣の独裁体制を支えるため、時の政権が国会の多数を維持するためだ」と批判しました。
畑野氏は、明治憲法にあった緊急勅令などの緊急事態条項が、議会で廃案になった治安維持法への死刑導入の強行など、戦争反対の声を弾圧し、侵略戦争を遂行するために使われたと説明しました。1941年に衆議院議員の任期を1年延長したのも、戦争のための挙国一致体制をつくるためだったと指摘しました。
この痛苦の反省から日本国憲法は緊急事態条項を否定し、国会議員の任期を憲法に明記していると主張。緊急事態条項と9条を一体に議論すべきだという主張がされていることをあげ、「戦争の準備の議論であり、日本国憲法の精神を根本からくつがえすものだ」と厳しく批判しました。
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自民党の新藤義孝議員が、緊急政令の必要性を強調する一方、国民民主党の玉木雄一郎代表は、緊急政令は各党の合意が得にくいと懸念を表明。中道改革連合の国重徹議員は各論点とも「さらなる議論が必要だ」と慎重な姿勢を示しました。中道の西村智奈美議員は、緊急事態条項への対応は参院側との意見の開きが大きく「イメージ案を作成させるような段階ではなかったと私は考える」と表明。「緊急政令などという国会としておよそ認められない条項が紛れこんでいることは論外だ」と批判しました。

