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2026年5月22日

自民・高市支持グループ「国力研究会」発足

議員8割参加 超翼賛化
駐日米大使講演 武器売り込む

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(写真)議員連盟「国力研究会」の初会合であいさつする加藤勝信前財務相=21日、国会内

 自民党内で高市早苗政権の政策を推進する議員連盟「国力研究会」が21日発足し、国会内で初会合を開きました。発起人の麻生太郎副総裁、茂木敏充外相、小泉進次郎防衛相、小林鷹之政調会長ら11人をはじめ、参加者は347人にのぼり、党所属国会議員の約8割を占める巨大グループとなりました。会長に加藤勝信前財務相が就任しました。

 最高顧問に麻生氏、幹事長に萩生田光一幹事長代行、事務総長に木原稔官房長官、事務局長に山田宏参院議員が就きました。

 初会合では、ジョージ・エドワード・グラス駐日米大使が「トランプ大統領・高市首相による日米黄金時代のビジョン」と題して講演。グラス氏は、日本の過去最大の軍事費や敵基地攻撃能力の導入などを評価したうえで、対ドローン分野など具体例を挙げながら「米国企業は同盟に必要な力を提供する準備ができている」と述べ、さらなる武器売り込みを強調しました。

 自民党内の会合で、米国大使が日本の防衛政策を称賛し、自国企業の関与にまで言及する構図は極めて異常であり、日本の政策決定が米国の意向に従属している実態を浮き彫りにしています。

 議連は、政策勉強会を通じて政権公約の実現を後押しすることを目的としていますが、来年9月の自民党総裁選を見据えた高市首相の党内基盤固めとの見方も広がっています。一方で、所属議員の大半を取り込む“総主流化”は、「数の結集」自体が前面に出る構図となり「高市色」はむしろ希薄になっています。党内からは「大政翼賛会のようだ」との批判も出ています。

 こうした動きは同時に、高市首相の基盤の弱さを逆説的に示しています。自民党では裏金事件を契機に麻生派を除く派閥が解散しましたが、その後は新たな議員グループが乱立し、実質的な派閥政治の再編が進んでいます。今回の議連発足は、こうした流動化する党内力学の中で、有力議員やグループを囲い込もうとする強い危機感と焦りの表れといえます。

 300人を超える議員を束ねる巨大議連の発足は、一見、強固な政権基盤を示すかに見えます。しかし実態は、脆弱(ぜいじゃく)な党内基盤を補うための“数の動員”と、米国への依存を前提とした政治運営の表出にほかなりません。「国力」を掲げる名とは裏腹に、高市政権のもろさが際立っています。