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2026年5月19日

主張

藤田氏の居直り
公人の資格に欠ける人権侵害

 秘書への公金還流疑惑を取材した「赤旗」日曜版記者の名刺画像をネットにさらし、脅迫事件を引き起こした日本維新の会の藤田文武共同代表が居直りを続けています。

 藤田氏の行為(2025年10月)に呼応して記者を脅迫する投稿をX(旧ツイッター)にした男性が脅迫容疑で書類送検(13日)されました。男性は記者への謝罪文のなかで、脅迫投稿のきっかけは藤田氏のXだったとのべています。

 一方、藤田氏は謝罪もせず画像も削除していません。「知り合いがやっていたら私に責任があると思うが、全く知らない方が私の投稿に感化されて(やった)といっている」として「因果関係は私に起因していない」と責任を否定しました(13日の会見)。

 名前や電話番号、メールの一部など記者の個人情報を知人に教え、その人が脅迫に及んだなら自分の責任だと認めたわけです。ならば、どう使われるかもしれないSNSで不特定多数にばらまく方がより悪質ではないのか。

■脅迫誘発した犬笛

 記者の個人情報をネットにだせば、自らの同調者が嫌がらせをし、脅迫まがいのことも起きかねないのは容易に予測できます。何のために、わざわざそんなことをしたかといえば、攻撃を誘発するためだと言わざるをえません。

 以前から、ネットでの扇動が問題になっていました。24年の兵庫県知事選にからんで、NHK党の立花孝志氏がSNSなどで個人攻撃をしたことで、攻撃対象になった県議の自死を招きました。

 間接的に「攻撃しろ」というサインを出し、扇動する行為は犬笛と呼ばれます。藤田氏の行為は犬笛そのものです。

 藤田氏の行為でメールが殺到するなど業務妨害も起きました。「故意又は過失」により他人の権利を侵害した者は損害賠償責任を負う(民法709条)という民事上の責任とともに、政治的・道義的責任が厳しく問われます。

 藤田氏は、以前の会見で「一般的な報道関係者ならしない」とのべました。記者の名刺さらしが不適切だとの認識はあるわけです。そのうえで「『赤旗』は報道機関ではない」「政党と政党における闘争だ」と開き直ります。

■政権党の報道攻撃

 「赤旗」は、日本外国特派員協会からも評価されたように、権力を監視するジャーナリズムを担う報道機関です。名刺さらしは記者個人への威嚇です。取材・報道への威圧であり、疑惑を追及されたことへの報復です。政権与党幹部によるジャーナリズムへの攻撃として見すごせません。

 問題なのは、政治的意見の違う人、政治的に対立する相手なら個人攻撃してよいとする藤田氏の人権意識、倫理観の欠如です。政党機関紙かどうかと個人攻撃をすることとは別問題です。

 疑惑を追及され事実をもって否定できず、腹いせに見せしめ的行動に出る―人権意識と品性を欠く人物に政治は任せられません。藤田氏を代表に据え続ける維新の政党としての責任も免れません。

 犯罪行為を誘発しながら居直るのは許されません。藤田氏は責任を認め、謝罪し、画像を直ちに削除すべきです。