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2026年5月18日

きょうの潮流

 かつて、窓から大きな観覧車が見えるオフィスで、派遣社員として新型コロナウイルスのコールセンターの仕事をしていました。時給1300円、交通費込み▼当時、新型コロナの感染拡大で保健所業務がひっ迫したため、自治体は住民からの問い合わせや相談に応じるコールセンターを置いていました。発熱やかぜの症状がある人やその家族からの電話がひっきりなしにかかってきます▼コールセンターは保健所ではありません。せっかく電話がつながっても、ほとんどは近隣の発熱外来の紹介くらいしかできません。救急医療はひっ迫し、よほど症状が重くないと119番にはつながないように指示されました。電話の向こうは「死んだらどうしてくれる!」と怒り心頭▼そこではコールセンターから200キロも離れた自治体の業務を請け負っていました。つまり、遠い空の下にいる住民の相談を受けるのです。どうしようもない矛盾を感じながらの仕事でした。自分は本当に住民に寄り添えているのか…▼海外のクルーズ船でのハンタウイルス集団感染、国内のはしかの流行…繰り返し流される感染症のニュースを見るたびに、あのやるせない日々を思い出します▼今日も観覧車は変わらず回り続けています。また近い将来、あの大きな観覧車が見えるオフィスに派遣のオペレーターが何十人も並び、遠い空の下からの相談に追われるのでしょうか。そんな事態に陥る前に保健所体制を強化しなければ。病院のベッド削減などもってのほかです。