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2026年5月18日

イタリア市民 武器輸出反対

戦争否認の憲法を力に

 【ベルリン=吉本博美】イタリアでは戦争を否認する憲法11条に基づき、軍縮と平和を求める国民運動が根付いています。いま同国の平和団体が力を入れているのが、政府提出の武器輸出管理法の改定法案への反対運動です。

 同法案には、軍需産業と銀行との融資関係を示すデータの非開示や、武器輸出の許可手続きを簡素化し、他国への武器輸出制限を緩和することが盛り込まれています。軍需産業の要請を受け、政府は経済成長や自国産業の競争力強化のためとして推進しています。

 改定法案に対し、市民と野党は「経済的利益よりも、平和と人道主義を優先すべきだ」と撤回を要求。紛争地域や人権侵害国への武器供給を容易にしてはいけないと、憲法11条と国際法の順守を求めています。

 同法案は2024年に上院で承認されました。昨年には下院で採決される見通しでしたが、広範な平和運動によって審議・採決中止に追い込みました。現在も下院では保留のままで、市民たちは撤回を実現しようと運動を続けています。

 平和団体「平和・軍縮ネットワーク」によると、25年に政府が輸出を認可した武器の総額は91億ユーロ(約1兆6900億円)で、前年比で19%増でした。同ネットワークは「国際市場でのイタリア防衛産業の台頭の新しい章」となったと警告しています。