(写真)16日に始まった日本民主主義文学会の全国研究集会=千葉市
「差別と分断が喧伝(けんでん)される時代に文学の役割を考える」をテーマに日本民主主義文学会第29回全国研究集会が16日、千葉市で2日間の日程で始まり、全国からオンラインも含め110人が参加しました。
乙部宗徳副会長が開会あいさつ。「差別と戦争の時代だからこそ、人々をつなぐ文学の言葉が求められる」と話しました。
「民主主義文学は世代を超えてどう連帯の言葉を紡ぐか」をテーマに岩崎明日香さん、風見梢太郎さん、宮波そらさんによるパネルディスカッションが行われました。「今はものを書こうと思ったらいくらでも書く場所のある時代。だからこそ、プロレタリア文学運動や戦後の文学運動をつないできた、戦争反対や人々の尊厳を守るという姿勢を改めて共有することが大切」(岩崎さん)、「戦後民主主義が破壊されつつあり、人々の生活も極めて逼迫(ひっぱく)した状況にある今、現代社会の課題を小説としてどう読者にとどけるかが問われている」(風見さん)、「連帯というのは立場が違う人たちとつながり、たたかっていくということ。社会の構造をつかみ、当事者として問題意識をもってたたかっている人々をリアルに描いていくことでその可能性は広がる」(宮波さん)など活発な議論が交わされました。
第23回民主文学新人賞と第14回手塚英孝賞の授賞式が行われ、新人賞「黒へ」の冬崎桂さん、佳作「ゆるやかに明けゆく」のねむりゆらさん、「ピエロ」の宗澤亮さん、手塚英孝賞「中本たか子小伝」の矢本浩司さんを表彰しました。
17日には分科会、全体会が行われ、閉会します。

