(写真)質問する大門実紀史議員=12日、参院内閣委
日本共産党の大門実紀史議員は12日の参院内閣委員会で、政府のインテリジェンス(情報活動)機能を強化する「国家情報会議」設置法案は、民主的統制の仕組みもないまま市民監視を拡大・強化し、人権を侵害する危険があると告発し法案の撤回を求めました。
大門氏は、これまでも公安警察や自衛隊などの情報機関が人権侵害を引き起こし裁判で違法と認定された事件が多数あると指摘。国会や第三者機関によるチェックなど本来、法案とセットで提案すべき民主的統制がなぜないのかと追及しました。
木原稔官房長官は、法案は「内閣情報会議」と「内閣情報調査室(内調)」を格上げして設置する「国家情報会議」と「国家情報局」や各省庁に新たな調査・捜査権限を付与するものではなく、情報活動のあり方に「何ら変更を加えるものではない」などとして、民主的統制の規定を設けていない法案を正当化しました。
大門氏は民主的統制が必要な理由の第1として、「変更を加えない」と言うが今も市民への合法性が疑われる監視や調査が秘密裏に行われている可能性があると指摘。過去に大垣警察市民監視事件やイラク戦争時の自衛隊情報保全隊の市民監視事件などが違法と断じられたが、国は情報収集自体をやめるとは言っていないと追及しました。
警察庁の千代延晃平警備局長は警察法2条を念頭に「警察の活動は公共の安全と秩序の維持という責務を果たす上で必要な範囲で行われるべきもの」だなどと述べ、情報収集・市民監視を行っていること自体を否定しませんでした。
大門氏は情報保全隊の事件では「年金改悪反対」「消費税増税反対」の活動まで監視していたと指摘。法律の拡大解釈で情報収集・市民監視が行われているのが実態だと批判しました。
第2に、「重要情報活動」(政府によるスパイ活動)の対象があいまいなことなど市民監視の拡大・強化の危険性を指摘。第3に情報活動の総合調整機能を持つ「国家情報会議」設置で情報の集約化・共有化が進行し、これまで各情報機関・省庁が個別に収集してきた個人情報が共有され目的外使用される危険などを指摘し、民主的統制のない同法案は提起すべきではないと強調しました。

