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2026年5月12日

きょうの潮流

 落ち込んでいたクルーズ船の利用客が、再び増えています。昨年の訪日クルーズ旅客数は前年比1・2倍の約177万人。コロナ前ピーク時の7割まで回復したといいます▼日本人の利用者も増加していますが、一方で一度に数千人もの乗客を運ぶこともあり寄港地のオーバーツーリズム(観光公害)や環境汚染が問題になっています。そのクルーズ船でまたも集団感染が発生しました▼今度はネズミなどのげっ歯類が媒介する「ハンタウイルス」。宿主のネズミにかまれたり、フンや尿に触れたりすることで感染するとされています。コロナの時の悪夢を思い起こした人も多いでしょう▼世界保健機関(WHO)や専門家は世界的に感染が広がるリスクは低いと指摘します。宿主となるネズミは日本には生息しておらずヒトからヒトへの感染も限られていることから、政府も「わが国に直ちに大きな影響が及ぶ状況にはない」との認識を▼渡航した際に動物との不用意な接触を避けるよう呼びかけますが、近年では気候変動や人間による環境破壊によって新たなウイルス株が見つかり、感染の報告数も増えています。世界を回る船旅がさまざまなウイルス感染の温床になりやすいとは何かの警告か▼コロナがインフルエンザと同じ5類に引き下げられたのは3年前です。しかし日本では年間3万人以上が亡くなり続け、後遺症に苦しむ人は今も。クルーズ船の集団感染はわれわれに突きつけています。次のパンデミックへの備えはできているのかと。