陸上自衛隊はこのほど、南西諸島での部隊展開や物資輸送に特化した「陸上総隊演習(南西)」を17~22日に沖縄県の石垣島・宮古島・与那国島で初めて実施すると発表しました。民間で使用している空港や港を利用するのが特徴で、ミサイルや装甲車などの武器・装備品を民間の航空機や船舶で輸送します。宮古島に日米共同調整所を初設置し、日米間で意思疎通や調整を行う指揮所訓練を行います。
同演習は、南西地域に民間の航空機や船を動員して大規模な輸送を行うもので、中国との軍事衝突をにらみ、地域の戦場化を想定した実戦的な内容です。政府は長期間戦闘を続ける「継戦能力」の確保を狙っており、輸送能力の向上はその一環とみられます。
宮古島では宮古空港と平良港を使い、民間の航空機や船舶で隊員や物資を輸送。米海兵隊20人も参加し、保良訓練場を「予備宿泊施設」として使用します。
石垣島では石垣空港と石垣港を利用。88式地対艦誘導弾(SSM)や96式装輪装甲車など大型車両37両を陸揚げし、駐屯地内に展開します。
与那国島では久部良(くぶら)漁港を使い、民間船舶に積んだトラック12両などを運び込みます。駐屯地内で、無人偵察機「スキャンイーグル2」による飛行訓練を実施。同機は長時間の偵察飛行や夜間の撮影も可能です。台湾周辺での中国軍の動向を監視するためとみられます。

