(写真)質問する仁比聡平議員=8日、参院災害特委
日本共産党の仁比聡平議員は8日の参院災害対策・復興特別委員会で、災害を防ぐ観点から森林や林業政策の抜本的な転換を求めました。
鹿児島市の喜入一倉(きいれひとくら)町では水源涵養(かんよう)保安林に指定されている国有林が約8・5ヘクタール皆伐(一度に全部刈る)され、昨年8月の豪雨で大量の土砂が下流の集落や農地に流入する被害が発生しました。再度の災害に対する住民の不安の声を示した仁比氏に、林野庁の長﨑屋圭太国有林野部長は伐採が被害の原因ではないと強弁する一方、対策として再造林や雨水を分散させる土のうの設置などを行うと答えました。
仁比氏は、皆伐や作業路開設は土砂災害のリスクを高めるという専門家の指摘を踏まえ「とりわけ集落や農地に近接する急傾斜地では、リスクを適切に評価し、皆伐ではなく抜き切りする択伐を進め、住民への説明を尽くすべきだ」と追及。長﨑屋部長は「地域からの要請があれば説明に努める」と答弁しました。
仁比氏は、欧州諸国では皆伐縮減の動きが進み、ドイツの州法やスイスは1ヘクタール以上の皆伐を原則禁止していると指摘。一方、日本では水源涵養林で20ヘクタールもの大規模皆伐が認められていると批判しました。皆伐ではなく、伐採した木をワイヤロープにつるして運ぶ択伐などを採用してもコストが見合う環境を整えるべきだと提案。「気候危機のもと森林の多面的機能がいっそう重要になっていることからも皆伐の上限を見直すべきだ」と求めました。
長﨑屋部長は「市町村の森林整備計画で適切に運用されている」と答弁。仁比氏は、岩手県大船渡市や大槌町など山林火災が頻発する中、火災や水害に強い山づくりには市町村任せではなく、国と都道府県の役割が重要だと強調しました。

