民間信用調査会社の東京商工リサーチによると、2025年度の「医療・福祉」分野での企業倒産は478件で過去最多を更新しました。最多を更新するのは3年連続です。同社が4日に発表したリポートでわかりました。
同社は病院や歯科医院などの医療業、検疫所などの保健衛生、介護や障害者福祉を含む社会保険・社会福祉・介護事業を「医療・福祉」分野として、負債1000万円以上の倒産を集計しました。「医療・福祉」分野での倒産は、新型コロナウイルスの感染拡大が深刻だった時期は、資金繰り支援などにより抑えられていました。しかし支援終了後、人手不足やコスト高などを背景に小規模事業者を中心に倒産が目立つようになり、23年度350件、24年度436件と最多を記録しました。
25年度に倒産した478社の内訳をみると、老人福祉・介護事業が最も多く、182件でした。以下、療術業(108件)、障害者福祉事業(54件)、児童福祉事業(44件)などが続きます。規模別では従業員5人未満が345件と倒産の7割以上を占めました。
生活に不可欠な医療・介護事業は、公定価格である診療報酬・介護報酬がその経営の多くを支えています。社会保障の拡充へ、政策の抜本的転換が求められています。

