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2026年4月29日

きょうの潮流

 社会に失業と貧困が広がり、国民への弾圧は激しさを増し、政府は侵略戦争の道にまっしぐら―。昭和という元号の始まりは暗い影に覆われていました▼先日96歳で亡くなった小澤俊夫さんはその時代を体現した人でした。満州事変前年、1930年(昭和5年)に満州で生まれ、そこで日本軍の蛮行を見聞きしました。敗戦とともにすべての財産を失い、家は貧乏のどん底に▼家族で食いつなぎながら必死に生き抜き、やがてドイツ文学を学んで昔話の研究者となりました。弟の故・小澤征爾さんは世界的な指揮者へと。戦争を体験したことから平和への思いは強く、子どもの本・九条の会や地域の九条の会の呼びかけ人にも加わりました▼生前の小澤さんは、加害の歴史とむきあわず戦争責任をあいまいにしてきた自民党政権を批判していました。身をもって知る激動と復興の時代。小澤さんにかぎらず、戦後の人生に平和への思いを重ねてきた人はどれほど多かったか▼きょうは「激動の日々を経て復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」という日。政府主催の昭和100年記念式典も行われます。もとは昭和天皇の誕生日で、自民党などによって07年から施行されましたが、戦争についての反省はありません▼高市首相は昭和100年にふれて先人から学び、日本の底力を信じたいと。ならば小澤さんたちのように平和の重みを背負い、国のかたちをつくってきた人たちの努力や思いに報いてこそ将来につながるはずです。