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2026年4月29日

安保3文書 有識者メンバーに「非核三原則」否定論者

メディア幹部も参加

 政府は27日、大軍拡推進の指針となる安保3文書改定に関する有識者会議の第1回会合を開きました。重大なのは、歴代政権が「国是」としてきた非核三原則(核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず)の見直しを提言した山崎幸二・元統合幕僚長がメンバーに含まれたことです。

 高市早苗首相は2024年9月に出版した編著『国力研究』で、非核三原則は日米同盟にとって「邪魔」だとして、安保3文書からの削除を求めたものの、実現しなかった経緯を明らかにしています。今回の改定で3文書から非核三原則に関する記述を削除する狙いから、山崎氏が選任された可能性もあります。

 山崎氏は昨年6月、笹川平和財団がとりまとめた提言の作成に参加しています。提言では米軍の「拡大抑止」(核の傘)を強化するために、(1)非核三原則の「持ち込ませず」を「(日本に対して核兵器を)撃ち込ませず」に変更し、米軍の核持ち込みを容認(2)日米が核兵器を共同運用する「核共有」の推進―などを提案。「核共有」は、日本国内への核兵器の常駐配備を前提にするものです。

 山崎氏は27日の会合後、記者団に「拡大抑止を実効性のあるものにする必要性も検討課題の一つだ」と明言。同日開会した核不拡散条約(NPT)再検討会議に向け、被爆者らが米ニューヨークで核兵器廃絶を訴えるなか、これに逆行する「核の傘」強化を公然と求めました。

 笹川平和財団の提言には、昨年10月から首相補佐官を務めている尾上定正・元空将も参加しています。尾上氏は昨年末、「日本は核保有すべきだ」と発言したとみられ、罷免を求める声が相次ぎましたが、現在も首相補佐官のままです。

 読売新聞グループ本社の山口寿一社長とフジテレビの清水賢治社長というメディア幹部2氏が含まれていることも重大です。

 山口氏は23年1月にも、3文書改定に向けた有識者会議に参加。軍事費の2倍化や違憲の敵基地攻撃能力保有に踏み込んだ岸田文雄首相(当時)を、「防衛力の抜本的強化という歴史的な決断をされた」と称賛しています。戦後の新聞は侵略戦争推進の過ちへの反省から出発しました。再び戦争推進の過ちを繰り返すことは許されません。

総合的な国力から安全保障を考える有識者会議 構成員 ◎=座長

秋池玲子 ボストン・コンサルティング・グループ日本共同代表
遠藤典子 早大研究院教授
大矢光雄 東レ社長
黒江哲郎 元防衛事務次官
◎佐々江賢一郎 元駐米大使
清水賢治 フジテレビ社長
鈴木一人 東大公共政策大学院教授
橋本和仁 科学技術振興機構理事長
東野篤子 筑波大教授
細谷雄一 慶大教授
松尾 豊 東大教授
三毛兼承 三菱UFJ銀行特別顧問
森田隆之 NEC社長
山口寿一 読売新聞グループ本社社長
山崎幸二 元統合幕僚長