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2026年4月28日

主張

イラン攻撃2カ月
米は無法をやめて交渉に着け

 米国とイスラエルがイランに先制攻撃を開始してから28日で2カ月になります。戦闘終結に向けてパキスタンが仲介する交渉は、1回目が決裂した後、再協議が実現していません。最大の問題は、海上封鎖など、米国がイランに対する無法行為を続けていることです。米国がいっさいの軍事攻撃をやめ、今後も攻撃しない保証をすることが交渉を進める大前提です。

■正当化は通用せず

 攻撃が、武力行使を禁じた国連憲章違反であることは明白です。米国を拠点に研究・活動する国際法専門家100人以上が発表した共同書簡も厳しく批判しています。トランプ政権はイランの核開発や人権問題を口実に攻撃を正当化しますが、書簡は「イランが差し迫った脅威だった根拠はない」と一蹴しました。

 イランの非核化をめざして2015年に結ばれた国際合意から一方的に離脱したのは第1次トランプ政権です。第2次政権下でもイランとの交渉が行われてきました。協議を一方的に打ち切って武力攻撃したのは米国です。イランに核放棄を求めるのなら、米国こそ自国を含めた核兵器の廃絶を率先すべきです。

 イラン当局による街頭デモの弾圧や女性に対する抑圧は、国際人権規約など国際的取り決めを踏みにじる人権侵害です。それは、武力攻撃でイランの指導者を殺害していい理由になりえません。米国の攻撃は無差別に多くの市民の命を奪っています。国際人道法に反する戦争犯罪です。

 米国には、イランの独裁政権を支援し、国民を抑圧した過去があります。1950~70年代、米国が後ろ盾となった王政は、秘密警察を使って恐怖政治を敷きました。イランの現体制は、米国に従属した王政を倒して樹立されました。

 この歴史に口をつぐみ、同国を武力で屈服させて再び支配下に置こうとするたくらみは通用しません。

 「石器時代に戻す」という発言をはじめトランプ大統領らが繰り出す脅し文句はそれ自体、国連憲章が禁じた、武力による威嚇であり、許されません。

 イラン攻撃に反対する市民の行動は各国で高まり、北大西洋条約機構(NATO)加盟国にも不支持が広がっています。米国出身のローマ教皇レオ14世はイラン攻撃を「残虐な暴力」と数度にわたって厳しく批判しています。

 トランプ政権が国内でも世界でも孤立を深めるなか、高市早苗首相は、米国とイスラエルによる先制攻撃に「法的評価は控える」という態度を変えようとしません。トランプ政権を擁護するものです。イランによる周辺国への攻撃を非難する一方、米国とイスラエルは批判せず、攻撃停止も求めません。

■日本は役割果たせ

 石油由来製品の供給不足や燃料の値上がりが深刻化し、一刻も早い解決を求める声が国民の間で高まっています。

 日本とイランの国交は1929年以来97年にわたります。高市政権は、米国に付き従う卑屈な姿勢を改め、イランとの長期の関係も生かして外交解決に役割を果たすべきです。