「つながろう 憲法いかした平和な世界を!」を掲げて2026憲法大集会が5月3日、東京・有明防災公園(東京臨海広域防災公園)で開催されます。今年の意義や特徴を憲法共同センターの秋山正臣さんに聞きました。(行沢寛史)
―今年の5・3憲法大集会は、どういう位置付けで開催されるのでしょうか。
今回の憲法集会は、例年になく関心が高まる中で開催されます。背景にあるのは総選挙の結果です。自民党が衆院で単独3分の2以上の議席を獲得し、高市早苗首相が改憲に前のめりの姿勢を示したことで、国民の中に危機感が高まっていると思います。同時に「戦争はいやだ」「戦争させない」という思いが高まり、戦争に歯止めをかけられるのは憲法9条だという思いが一致してきたと思います。そして、憲法を守る力は市民にあります。
大集会は、それをお互いに確認し、社会的に運動を広げていく大きな契機にしたいと思っています。
12日の自民党大会で、高市首相は「時は来た。『改正の発議にめどが立った』といえる状態で来年の党大会を迎えたい」と語り、この1年で改憲発議に向けた動きを加速させる考えを示しました。
この1年は、改憲発議を絶対に許してはならない、本当に正念場の闘いになる1年です。自民党内では、まずは緊急事態条項を創設して、次の段階として9条改憲に進むという議論も一部にあるようですが、どのような形であっても発議を許してはなりません。
大集会は、絶対に改憲発議をさせないという思いをみんなで共有し、6団体で提起した「私たちは戦争につながる憲法改悪に反対します―憲法9条改悪に反対する請願署名―」(9条署名)を軸に、改憲反対の世論を高めるための運動を広げていく一大結節点にしたいと思います。
(写真)思い思いのメッセージを掲げてアピールする憲法大集会の参加者=2025年5月3日、東京都江東区
―憲法改悪と一体に、大軍拡など「戦争国家づくり」に向けた動きも急速に進んでいます。
高市内閣は21日に、武器輸出のルールを定めた「防衛装備移転三原則」を改定する閣議決定を行い、殺傷能力のある武器輸出を解禁しました。
この決定では米国が国外を攻撃する際も、米国に対する武器輸出が可能です。なし崩しで何の罪もない人々を殺す道具としても使われていく危険は止めないといけません。
また静岡の富士駐屯地、熊本の健軍駐屯地に長射程ミサイル配備が強行されました。地元ではミサイル配備について何ら説明もなかったことに怒りが広がっています。特に健軍駐屯地は、住宅地のど真ん中にあります。イラン攻撃を見てもわかるように、ミサイル基地は真っ先に攻撃対象になり、市民が犠牲になることは明らかです。これも市民生活と切り離して考えることはできない問題です。
少し前に、沖縄の辺野古新基地建設の埋め立て工事現場に行ってきましたが、クレーンが立ち並び、埋め立てられた場所は、高い壁ができていました。今後、さらに軟弱地盤の工事にどれだけの時間がかかるのか。新基地建設工事も一刻も早く止めなければいけません。
さらに「スパイ防止法」の制定も狙われています。
こうした一つひとつの課題で反対する闘いがありますが、同時に、共通することは「戦争したくない」「戦争に参加させたくない」という思いであり、それを体現するのはやはり憲法9条です。改めて憲法9条の大切さを再確認し、それぞれの闘いに生かし、広げていく。その波を大きくしていきたいと思います。
―国会前をはじめ、全国で「平和憲法守れ」の行動が広がり始めています。
「WE WANT OUR FUTURE」と憲法9条を壊すな!実行委員会による「平和憲法を守るための緊急アクション」の参加者が急速に広がり、全国にも波及しています。
また、2月の総選挙直後に行われた「19日行動」(戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会、9条改憲NO!全国市民アクション主催)には、1000人が参加しました。その後、3月の「19日行動」は1万1000人、先日4月の「19日行動」は休日の昼間に3万6000人が参加しました。これに呼応した行動が全国に広がりました。
これらの行動の参加者からは、5・3大集会にも参加したいと多くの反応が寄せられており、私たちも勇気づけられています。
同時に、5月3日は全国各地で集会や行動が計画され、全国一斉に行動する大きな節目の日だと思います。この行動を、各職場や地域での運動をさらに発展させていくことにつなげていきたい。
先日の「19日行動」は、国会前庭が開放され、そこでは、ピクニックのように参加されている方もいました。大集会の会場である有明防災公園も非常に広い場所ですので、ピクニックに行くように気軽に参加してほしいですし、さまざまなポスターやカード、旗なども持参して、アピールしてほしいですね。
―市民と野党の共闘を強めることも課題です。
憲法大集会は、憲法を守るという立場の政党もそろって、市民と声を上げていく集会でもあります。いま国会内で憲法を守ろうという政党は厳しい状況にありますが、だからこそ、共闘の重要性を改めて確認する場にしたい。
その中で、次の参院選や統一地方選で護憲派の議員を大きく増やし、改憲派議員を国会で3分の2以下に、さらに半数以下にさせていく展望を切り開く集会にもしたいと考えています。
憲法9条を中心にすえて、政治も社会も変えていく。その闘いの跳躍台として、多くの方々に参加していただき、大集会をぜひ成功させましょう。

