日本共産党の塩川鉄也議員が22日の衆院内閣委員会で行った「国家情報会議」設置法案に対する反対討論の要旨は次の通りです。
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法案は「スパイ活動」の司令塔として国家情報会議を設置し、官邸の意向がさらにダイレクトに警察や自衛隊といった各情報機関に伝わることとなり、さらに資料などを提供させる義務を規定することで官邸への情報集約が強化されます。
重大なことは、戦争する国づくりと一体のものだということです。安保3文書では、日米で共同の情報収集や目標捕捉などの能力・活動の強化や、統合防空ミサイル能力強化が明記されました。情報分野での対米従属を一層強化するものです。法案が米国の無法な先制攻撃に加担する日米同盟体制の強化をさらに加速させることは明らかです。こうした政府による情報収集能力の強化が米国言いなり・財界中心の経済安保体制づくりと結びついていることも容認できません。
また、各情報機関が引き起こしてきた市民監視や人権侵害を拡大する点です。イラク戦争時に自衛隊の派遣に反対する市民運動を幅広く監視していた自衛隊情報保全隊市民監視事件や大垣警察市民監視事件、大川原加工機冤罪(えんざい)事件など枚挙にいとまがありません。司法で断罪されてきたにもかかわらず、政府は反省はおろか被害者に謝罪するつもりもないことが明らかとなりました。参考人の齋藤裕弁護士が「違法に集められた市民の情報が情報共有されるということになる」危険性を指摘しています。表現の自由や思想信条の自由、プライバシー権など憲法が保障する基本的人権をないがしろにするものです。
さらに、時の政権による世論誘導・政界工作が拡大する点です。国家情報局へと強化される内閣情報調査室は、内閣官房報償費=機密費の運用にもかかわり、学識経験者や各界知識人との接触を業務の一つとしています。機密費はマスコミや各界知識人などへの“付け届け”や、消費税導入時に野党工作のため10億円も注ぎ込まれるなどしてきました。法案はそうした政権自身の権力維持のための情報操作を強めるものです。
国家情報会議は自民・維新の連立政権合意書に掲げた「スパイ防止関連法制」や「対外情報庁」設立を具体化する場で、憲法9条や基本的人権を踏みにじる体制づくりは断じて許されません。廃案を強く求めます。

