(写真)発言する畑野君枝議員=23日、衆院憲法審
衆院の憲法審査会は23日、緊急事態条項に関する集中討議を行いました。自民党の新藤義孝議員が内閣による緊急政令や緊急財政処分を取り上げ、議論を深めるべきだと主張。日本共産党の畑野君枝議員は同規定について、「国会の権能を奪って内閣に権力を集中させ、国民の基本的人権の制限を可能にする憲法停止条項だ」と批判しました。
畑野氏は緊急事態条項について、「内閣が戦争や大災害などを理由に法律と同一の効力をもつ政令を制定し、予算を執行できるようになるものだ」と指摘。日本国憲法は国会を唯一の立法機関と定め、財政処分には国会の議決を得ることを義務付けていると述べました。
緊急勅令などの緊急事態条項を規定した戦前の大日本帝国憲法に言及。治安維持法に死刑を導入する改定案を議会が廃案にしたにもかかわらず、緊急勅令によって強行するなど国民の反戦運動の弾圧に用いられ、「この痛苦の反省から、日本国憲法には緊急事態条項を盛り込まなかった」と強調しました。
さらに、畑野氏は、東日本大震災やコロナ感染症のまん延でも緊急事態条項がないために対応できなかった事態は起きておらず、想定外の上に想定外を重ねて議論すること自体が危険だと指摘。自民党が緊急事態条項創設を主張するのは「戦争をする国づくりと一体のものに他ならない」と述べ、「憲法の平和主義を踏みにじり、戦争を遂行する体制づくりの改憲は絶対に認められない」と厳しく批判しました。

