(写真)質問する辰巳孝太郎議員=22日、衆院厚労委
日本共産党の辰巳孝太郎議員は22日の衆院厚生労働委員会で、健康保険法改定案を巡り、給付減・負担増の社会保障抑制路線を改め、拡充するよう求めました。
同案は政府が進める「全世代型社会保障」構築の一環で提出したもの。辰巳氏は「給付は高齢者中心、負担は現役世代中心の構造を見直す」という政府の認識の誤りを社会保障費の国際比較から明らかにしました。
厚労省の資料でも、日本の社会保障支出が国内総生産(GDP)に占める割合は、高齢化率が低いフランスやドイツよりも下回っているとして、「国民全体の生活を支える給付が少なすぎるのが日本の社会保障の構造だ」と強調。2021年のフランスの社会保障給付費(経済協力開発機構の社会支出基準による)はGDPの約34%を占めるが、日本では約26%にすぎないとして、フランス並みの割合にした場合、日本では社会保障給付をいくら増額できるかとただしました。
厚労省の辺見聡政策統括官は、約43兆円増額できると答えました。
辰巳氏は、高齢者の貧困率は上昇傾向にあり、格差拡大が深刻な中、さらに社会保障を抑制すれば、「格差と貧困はますます深刻になる」と批判。「高額所得者や大企業優遇の政治を改めて担税能力のあるところから税金を取り、再分配機能をまともに発揮して社会保障を充実させ、格差と貧困を解決することが政治の仕事だ」と主張しました。
改定案には、中小企業などが加入する協会けんぽへの国庫補助の従来の特例減額措置に加え、今後3年間、時限的に毎年500億円削減するとしています。
辰巳氏は、26年度予算で国庫補助の減額がなければ、協会けんぽの保険料率を0・1%程度は下げることができたと指摘。「中小企業などで働く労働者の保険料引き下げに充てられるはずだった財源の縮小は、現役世代の保険料抑制に逆行する」と批判しました。

