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2026年4月23日

主張

中小企業の賃上げ
大企業優先改め全体底上げを

 もうじきメーデーです。全労連など幅広い労働組合が参加する国民春闘共闘委員会の集計によると、1組合あたりの単純平均の賃上げ額は9060円。会社の回答を引き出した組合のうち妥結は約3割で春闘後半で中小企業を中心に粘り強い闘いが続きます。

 職場の人手不足が深刻化するもとで、大企業では初任給の引き上げなどがおこなわれましたが、中高年や「就職氷河期」世代の労働者、医療・福祉・保育などのケア労働者の賃上げが抑えられ、賃下げまで押しつけられているのが実態です。

 止まらない物価上昇と、教育費や社会保険料の重い負担のもと、このままでは生活が成り立ちません。今こそ労働者の闘いとともに、政治の責任で「賃金が上がる国」にすることが、物価高騰から生活を守る最大の力になります。

■内部留保の課税で

 賃上げ実現のためには、下請け企業の単価引き上げとともに、中小企業への支援がカギです。大企業の内部留保はこの12年間で333兆円から561兆円へ、200兆円以上も積み上げられています。

 大企業の内部留保に時限的に課税することで、5年間で10兆円以上の財源をつくり、労働者の7割が働く中小企業の賃上げへの直接支援の財源にできます。すでに岩手、福島、群馬、茨城、奈良、徳島などの県で中小企業への直接支援を実施しています。

 人手不足が深刻なエッセンシャルワーカー(必要不可欠な仕事に従事する労働者)の賃上げも急務です。医療や介護従事者の待遇は国が決める診療報酬や介護報酬によります。国の責任でケア労働者の賃上げが必要です。建設や運輸に携わる労働者についても役割に見合った大幅な賃上げを実現すべきです。

 雇用形態にかかわらず、だれもが人間らしく暮らせる労働条件を保障し、労働者全体の賃金の底上げとなる最低賃金の大幅な引き上げが、ますます重要になっています。

 全労連の最低生計費調査では、地方では住居費が安くとも交通費は高いなどで、生活費は全国どこでも月額24万円(時給1700円)以上必要だと明らかになっています。

 日本共産党は、全国一律最低賃金制を確立し、時給1500円にすみやかに引き上げ、1700円にすることを求めています。

■賃金が上がる国へ

 中小企業を含む企業経営全体が改善すれば税収も社会保険料収入も増えていきます。「賃金が上がる国」への転換と人間らしく働けるルールの確立をすすめ、健全な経済成長の好循環を図るべきです。

 「賃金が上がらない国」になっているのは、自民党の経済政策が財界・大企業の利益優先で、国民の暮らしをないがしろにしてきたためです。

 大株主と大企業への“富の一極集中”が極端にひどくなっています。

 大企業が利益をあげても、株主への配当と内部留保の積み増しにあてられ、労働者の賃金や下請け企業の単価引き上げにはまわってきません。

 この日本経済の構造的なゆがみに切り込んでこそ、大企業も、中小企業も、大幅な賃上げを実現できます。