(写真)ペンライトを振りながら「改憲反対」「署名を集めて9条守ろう」とコールする人たち=16日、東京・新宿駅東南口
16日夜、東京・新宿駅東南口広場で行われた、「私たちは戦争につながる憲法改悪に反対します―憲法9条に反対する請願署名―」(9条署名)のキックオフペンライト集会(市民連合、改憲問題対策法律家6団体連絡会、9条改憲NO!全国市民アクション、九条の会、憲法9条を壊すな!実行委員会、戦争する国づくりストップ!憲法を守り・いかす共同センターの主催)は、300人(主催者発表)が集まりました。ステージでは、ネット署名も開始したことを紹介。「各団体のホームページでダウンロードできるので全国で署名を広げてほしい」と呼びかけました。集会で署名を広げようと訴えた5人のスピーチを紹介します。
上智大学の中野晃一教授は、「私たちは、主権者として国家権力に、特に自民党と維新の連立に対して、改憲を許さないという声を上げなくてはいけない状況になった」と指摘。日本がかつての戦争で、近隣諸国の人びとに甚大な被害を与える戦争加害を行い、その後、憲法9条を国内の最高法規に盛り込むかたちで国際復帰した経過に触れ、「9条を守ることは、私たちの責任だ。私たちがこれを強く訴えて、この連帯を世界の市民に呼びかけていく。私たちが街頭に出て、声を上げて署名を集め、この流れを変えていこう」とよびかけました。
世界的な意味
ドイツ文学翻訳家の池田香代子さんは、第2次世界大戦の反省から国連ができたとして、「国連憲章には言語、宗教の別なく、すべての人の人権と自由が守られるために、各国同士が協力するということ、戦争は原則禁止と書かれている」とし、「日本も戦後、手にしたのが憲法9条だ」と強調しました。
しかし、弱肉強食の世界が進む現在、日本は憲法を変えようとしていると告発し、「改憲阻止の声を私たち市民があげることが、世界の潮流に逆らう私たちの義務だ。国際法にもとづく世界に立ち返れと伝えるのは世界的に意味がある」と語りました。
「高市首相や改憲を主張する人は、安全保障という言葉が大好きだ」と述べたのは瀬川宏貴弁護士。「彼らが言う安全保障は、ミサイルとか敵基地を攻撃するとかそんなことばかりだ」と批判しました。「私たちは過去に学ぶ必要がある。戦時中は、軍事費に予算の5~7割を使っていた。その結果、軍艦は海に沈み、日本中が焼け野原になった」と語りました。
戦後80年間、日本が憲法9条のもと他国と戦争をすることなく平和を守ってきたとして「これが学ぶべき歴史だ」「この憲法9条を変えようとすることには絶対反対だ」と表明しました。
戦争ない日へ
弟が20代の陸上自衛隊員だと自己紹介した市民は、「彼は『人助けがしたい』と、高校卒業後、入隊した。やさしい心を持つ彼が、他の国の誰かを踏みつけることに私は耐えられない。戦争は避ける以外にない」と訴えました。
憲法審査会が開始され、9条改憲に向けた議論が進められようとしていることに触れ、「人類の歴史は戦争の歴史だったが、今日を世界から戦争のない日をつくり出すスタートの日にしよう。世界の恒久的な平和という大きな目標のために9条改悪に反対だ」と力を込めました。
日本体育大学の清水雅彦教授は、高市早苗首相が自民党大会で、改憲の発議について「なんとかめどが立った状態で来年の党大会を迎えたい」と発言したことを告発。「国会では改憲派が多いわけだが、私たちが運動をして声を上げ続ければ改憲発議はできない」と強調しました。
憲法16条では請願権、21条では表現の自由が保障されているとして、「これらを行使して、政治にものを言うこともできる。街頭で、9条改憲の危険性をみなさんの言葉で伝え、多くの署名を集めよう」と呼びかけました。

