(写真)発言する齋藤裕氏=16日、衆院内閣委
衆院内閣委員会は16日、政府のインテリジェンス(情報活動)の司令塔機能を強化する「国家情報会議」設置法案の参考人質疑を行いました。日本共産党の塩川鉄也議員が質問しました。
法案は、情報コミュニティ(警察庁や公安調査庁、防衛省など情報収集等を行う省庁)の司令塔として「国家情報会議」と「国家情報局」を設置し、内閣と情報コミュニティの一体化を推進するもの。塩川氏は情報コミュニティを構成する機関による市民監視の実例と無反省な政府の姿勢を示し、このようなもとでの情報機関の強化に関する見解をただしました。
参考人の齋藤裕弁護士は、イラク戦争時に自衛隊派遣に反対する市民運動を幅広く監視していた「自衛隊情報保全隊市民監視事件」では違法判決が出され、国は賠償金を払ったが、具体的なプライバシー侵害対策をとったかは一切言わず「まったく反省していない」と強調。同様の市民監視が続けられていると疑われても仕方がないと指摘しました。
警察が市民運動を行う市民の個人情報を収集・提供したことが違法と断じられ、個人情報の抹消が命じられた「大垣事件」では、警察は判決後も市民運動監視自体をやめるとは言っておらず、情報を削除したかもまったく検証できない状況だと批判しました。
塩川氏は法案によって、情報機関が集めた情報が集約されるとどのような人権侵害の懸念があるか質問。齋藤氏は、自身の名前が自衛隊などに共有・流通され訴訟となった事件を挙げ、こうしたことを許す法制度がない現在でも個人情報の流通は行われていると指摘。情報を集約・分析することを目的とした「国家情報会議」と「国家情報局」の設置で、違法収集された情報が各省庁への配布などによって共有され、これまで各省庁内にとどめていた情報が他省庁へ流通する危険があると指摘しました。

