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2026年4月17日

きょうの潮流

 東海道新幹線の指定席はE席から埋まります。静岡県内で車窓に富士山が見えるからです。天気が良いと車掌さんが車内アナウンスで教えてくれることも。あちこちからスマホで撮影する音が聞こえます▼NHKスペシャルが2週連続で「富士山大噴火」をテーマに1707年の「宝永噴火」を想定して、首都圏に大量の火山灰が降り注ぐ重大事態を、ドキュメントとドラマ形式で伝えました▼番組は緊迫の連続でした。最初はチラホラと舞うだけだった火山灰が、そのうち視界がゼロになるほどの降灰に。昼間なのに空は真っ暗。交通は混乱し大規模停電が発生します。妊婦さんが体調を崩して病院にかかりたくても電話が通じない。降灰で病院にたどり着けない…▼もちろん、次の噴火が1707年と同規模とは限りません。鹿児島市は桜島が噴火を繰り返していても、都市機能がまひしたとはあまり聞きません。宝永噴火の例はあくまで最悪のシナリオです▼気になったのは、番組がやたらに日頃の備え、市民の自助にこだわっていたことです。噴火時に一般市民が簡単に高性能マスクやゴーグルを準備できるでしょうか。国や首都圏の自治体は火山災害の備えを始めたばかりです。灰の捨て場所や大規模停電の対応など、解決できていない課題がたくさんあります▼日本一の活火山を眺めながら走る新幹線。その当たり前の景色には大きなリスクが潜んでいます。市民に危機感をあおるばかりではなく、国や自治体こそ対策が急がれるのでは。