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2026年4月16日

皇位継承全体会議

小池書記局長の発言

 15日の皇位継承のあり方に関する全体会議での日本共産党の小池晃書記局長の発言全文は次の通りです。


 まず、議論の進め方について述べます。

 額賀福志郎前衆議院議長のもとでの進め方について、私たちが申し上げてきたのは、各党各会派の意見を聞く前から、議長が政府の有識者会議の報告(2021年)にそって「主な論点」をつくり、論点を「女性皇族の婚姻後の身分保持及び配偶者・子の身分」と「皇統に属する男系男子の養子縁組」という2点にしぼって議論し、結論を得るというやり方は、極めて強引だということです。この進め方は、白紙に戻すべきです。

 前回(昨年4月17日)以降、参議院選挙、衆議院総選挙をうけた新たな国会で選ばれた衆参両院議長の下で、国会として主体的に、附帯決議に基づく、皇位継承の「諸課題」の議論を行うべきだと思います。

 日本共産党は、天皇の制度の問題は日本国憲法の条項と精神に基づいて議論、検討すべきだという見地から発言してきました。政府報告書を前提にするのではなく、国会として、憲法学者など有識者、国民の意見を直接聞くことが必要だと思います。それが国会として日本国民の総意に基づく天皇の制度のあり方を議論するうえで不可欠だと思います。

 その上で、これまでの議論の主要論点について、重大な問題は、天皇は男系男子によって継承されるべきということが「不動の原則」になっていることです。

 日本国憲法は、日本国民統合の象徴である天皇の地位の根拠は、主権の存する国民の総意に基づくと明記しています。戦前の「万世一系の天皇が統治する」というものとは根本的に異なります。

 この憲法の規定に照らせば、多様な性を持つ人々によって構成されている日本国民の統合の象徴である天皇を男性に限定する合理的理由はどこにもありません。女性だから天皇になれないというのは、男女平等を掲げる憲法の精神に反すると私どもは考えます。

 女性天皇を認めることは、日本国憲法の条項とその精神に照らして合理性を持つと考えており、女系天皇についても同じ理由から認められるべきです。

 また憲法第2条は、皇位を世襲のものとしておりますが、この「世襲」は女性を排除するものではないというのが従来からの政府見解です。憲法制定議会(1946年7月8日)において金森徳次郎国務大臣は、憲法第2条について、なぜ「皇男子孫」を省いたのかという質問に対して、根本的な支障がない限り男女の差別を置かないというのが憲法の考え方だとして、2条についても「男女の区別につきましては、法律問題として自由に考えてよろしいという立場」であると答弁しています。

 こうした憲法の成り立ちを無視して「男系男子」継承を不動の原則とした議論は、憲法の精神に反するものだと言わざるを得ません。

 さらに、「皇統に属する男系男子の養子縁組」には、重大な問題があると考えます。

 養子縁組、旧皇族の皇籍復帰という案は、そもそも2005年の有識者会議の報告書で「国民の理解と支持、安定性、伝統のいずれの視点から見ても問題点があり、採用することは極めて困難である」指摘され、否定されたものです。

 「十一宮家」といいますが、2005年報告書は、いまの天皇との「共通の祖先は約600年前の室町時代まで遡(さかのぼ)る遠い血筋の方々である」ということを指摘し、「これらの方々を広く国民が皇族として受け入れることができるか懸念される。皇族として親しまれていることが過去のどの時代よりも重要な意味を持つ象徴天皇の制度の下では、このような方策につき国民の理解と支持を得ることは難しい」と述べています。

 そもそも、男系男子の継承のための努力、すなわち男の子を産むことをひたすら強制されるようなことがあっていいのだろうかと思います。

 ところが、こうした指摘について、今回、全く棚上げしているのであります。

 最後に、どの世論調査をみても、国民の大多数が女性天皇に賛成しています。国民の代表である国会がこの国民世論を無視して世論に背いた議論をすることは許されないと思います。日本国憲法の条項とその精神に照らして合理性を持つ、女性天皇について正面から議論すべきだということを述べて、発言とします。