米『TIME』誌が26年版の「世界で訪れるべき場所50選」の一つに伊勢神宮をあげました。記事は式年遷宮(しきねんせんぐう)をとりあげ「1300年以上にわたって20年ごとに解体、再建をくり返してきた」と紹介しています▼これを機に、常にみずみずしさを尊ぶ神道の「常若(とこわか)」の文化を改めて世界に発信していきたい。そう関係者は意気込みます。伊勢神宮の公式サイトでも常若は神宮にとっての理想であると記しています▼「これこそがわが党が示すべき保守政治である」。自民党が先の党大会で発表した立党70年の「新ビジョン」で、自身の歩んできた姿を常若にたとえました。変えるべきを変え、守るべきを守る挑戦だったと▼その党大会で、高市首相は改憲について「時は来た」と威勢よく主張しました。発議にめどが立った状態で来年の党大会を迎えたいと前のめりに。新ビジョンでも改憲は党の使命であり「死活的に求められている」としています▼大国の軍事攻撃、力による支配が世界を暗くするいま、戦争の永久放棄と平和主義を掲げる日本国憲法の価値がいっそう輝く時。それなのに改憲の時が来たとは。しかも国家権力を縛るための憲法を「数の力」で変えることは、権力の暴走に拍車をかけるだけです▼党大会では、政治的行為を禁じられている自衛官に「君が代」を斉唱させました。権力者のおごり高ぶった姿。常若などと神道の精神をもちだして、自民党が果たそうとしている使命。その「挑戦」の危うさが、あらわになっています。
2026年4月16日

